電力自由化を知る

光熱費のおよそ半分を占める電気代。四人家族ともなれば、意外と家計を圧迫しがちです。我が家の電気代の高い安いを判断するため、四人家族の電気代の一般的な平均を知っておきましょう。お隣さんにもなかなか聞きづらい電気代問題、モヤモヤを抱えている方も多いはず。すっきりさっぱりした上で、今日から節約はじめましょう。

四人家族の電気代、いくらなら平均的?一般的な電気料金の相場と節約術

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4人家族の電気代

四人家族の電気代、相場の料金

1ヵ月あたりの電気代は平均11,239円

総務省の家計調査によると、2017年の四人家族の電気代は1か月あたり平均11,239円。
年間に換算すると、134,868円ということになります。

あくまで平均の数字ですが、自宅の電気代と比較して大幅に高いと感じる場合は、節約方法を見直してみてもいいかもしれません。

四人家族の電気使用量は上昇傾向

四人家族の場合で1ヵ月あたりの電気代は、2010年までは10,000円台が平均でしたが、ここ5年ほどは11,000円台が平均というケースが多いようです。

2010年
(H22)
2011年
(H23)
2012年
(H24)
2013年
(H25)
2014年
(H26)
2015年
(H27)
2016年
(H28)
2017年
(H29)
1ヵ月あたりの電気代平均 10,533円 10,180円 11,130円 11,819円 12,152円 11,843円 10,867円 11,239円

電気代の平均があがった背景には、オール電化住宅の普及により、ガスより電気を使用する家庭が増えたことが一因として考えられます。
その他、東日本大震災の影響により電気代が値上がりしたことも影響しているようです。

戸建てかマンションか。居住環境によっても電気代に差

電気代の平均は、住宅のタイプによっても料金に差が生まれることがあります。
同じ四人家族でも、一戸建てに住んでいる人もいればマンションというケースもあるはず。一般的には、一戸建ての場合はマンションより電気代が高くなりやすいといわれています。

一戸建てのほうがマンションより電気料金が高くなりやすいのは、マンションより部屋数が多い場合や、専有面積が広い傾向にあるからです。

部屋数が増え、家族がそれぞれ別の部屋で冷暖房器具を使えば、電気代も高くなるでしょう。
同じ一戸建てでも、部屋数や面積が増えれば増えるほど、電気代は高くなると考えられます。

外気温の影響を受けやすいと電気代も上がりやすい

一戸建ての場合は、まともに外気温の影響を受けやすい傾向があることも、マンションより電気代が高くなりやすいことに関係していると考えられます。

マンションの場合は周囲をほかの部屋に囲まれる可能性がありますが、一戸建ての場合は隣家と離れている場合もあるからです。さえぎるものが何もない状態だと、夏場は屋内の気温も体感温度も上がりやすく、冷房を使う頻度も増えるでしょう。

季節によって電気代は多少上下する

四人家族の場合も一人暮らしや二人暮らしなどの場合と同じく、季節や気候によって使用する家電や頻度が変わるはず。1年の中で高くなりやすいときもあれば、抑えやすい時期もあるでしょう。

総務省の統計でも、月別で見た場合の四人家族の電気代は、1年のうち冷暖房器具を使う機会が多い夏場や冬場が電気代が高くなりやすいという結果が出ています。特に2月は真冬ということもあり、平均13,000~14,000円とほかの月に比べ電気代が上がりやすいでしょう。

一方、6~7月、10~11月の比較的過ごしやすい気候が続く月は、電気代も平均10,000円以下に収まり、ほかの月に比べ低くなる傾向があります。

四人家族でも自然な節約に!電気代を契約から見直す

四人家族の場合、家族が多い分ある程度の電気代は必要になるもの。
とはいえ、契約内容を自分たちの家庭に合ったものに変えるだけで、電気代の大幅な節約につながる可能性もあります。

電気代の節約は電力会社の切り替えが第一歩に

一般的に、電気代は光熱水道費のおよそ半分を占めるといわれています。電気代の節約は、光熱水道費全体の削減にもつながるでしょう。
電気代を節約する方法として、四人家族の場合にまず確認したいのが、契約している電力会社のチェックです。

以前は住んでいる地域を管轄する電力会社しか利用できませんでしたが、2016年から始まった電力自由化により、各家庭で自由に電力会社を選び、契約することができるようになっています。

現時点でベストな電力会社を選択している場合は別として、まだ見直しをしていない家庭であれば、大幅な料金の節約効果が生まれるかもしれません。
電気代は毎月定額の基本料金と、使用した量に応じて加算される料金とで成り立っていることがおおいです。
電力会社によっては基本料金が無料というケースもあるので、切り替えをすることにより、今までより電気料金を安くすることができるかもしれません。中には年間平均20,000円近くを節約できたケースもあるようです。

電力会社の切り替えは、インターネットや電話などで簡単にできます。電気料金の単価が下がる可能性が見つかれば、一度手続きをするだけで大きな電気代節約にもつながるでしょう。

最適な電気代のプランを選択する

電力会社の切り替えをする場合も、同じ電力会社を継続して利用する場合でも、電気料金プランを見直すことが大幅な節約につながることもあります。

電気料金システムの多くは、電気をたくさん使えば使うほど、電気の単価が高くなるシステムになっています。
例えば東京電力には従量電灯Bという、使用する電気量の段階に応じた料金プランがあります。
0kWh〜120kWhの範囲で使用した場合は1kWhあたりの単価が19.52円ですが、120kWh〜300kWhの間になると26.00円、300kWh以上なら30.02円というように、使用料によって単価が上昇する仕組みです。
1か月の間に300kWh以上の電気を消費する家庭と、120kWh以上消費する家庭とでは、1か月の電気量単価は約4円の差が生まれることになります。

四人家族の場合、誰かが自宅にいる時間が一人暮らしや二人暮らしの場合より増えることが多いですし、子どもが小さい場合はどうしても冷暖房が必要になることもあります。
家族が多い分、使用量自体を減らすのは難しい部分もあるでしょう。

料金プランの見直しによって今より電気料金の単価が安くなるプランに変えられれば、同じように過ごしていても節約効果を生み出しやすいと考えられます。
同じ生活スタイルで、自然と電気代を下げることができるので、見直しが早ければ早いほどメリットも大きくなると考えられます。

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消費電力が多い家庭向けの電気代プランも豊富

各電力会社でさまざまな料金プランが用意されていますが、中には消費電力が多い四人家族向けにお得な料金プランを用意している場合もあります。

中国電力や中部電力などでは、電力消費量が多い家庭向けの料金プランも用意されています。
そのほか、新規参入した新電力事業者の中には、ガスと電気をセットで販売しているケースもあります。
ガスも利用している家庭の場合は、セット料金にすることで光熱費全体を下げることにもつながり、お得になる可能性もあるでしょう。

プラン選びは電気代比較サイトを活用しよう

電力会社を見直すといっても、国内には大手電力会社をはじめ数多くの電力会社が存在します。
たくさんある電力会社からどのように選べばいいか迷った場合は、比較サイトの活用をおすすめします。
インターネットで検索し、簡単な情報を入力するだけで自分たちの家にとってベストな電力会社、電気料金プランがわかるはずです。

契約アンペアは四人家族に適した設定を

四人家族の電気代を下げるためには、適正なアンペア数を判断することも大切です。

多くの電力会社では基本料金も契約アンペア数ごとに設定が異なります。
例えば東京電力では30Aの場合842.40円ですが、50Aだと1,404.00円になります。

アンペア数とは、一度に使用できる電流の量を示し、契約しているアンペア数を超えるとブレーカーが落ちる仕組みになっています。契約アンペア数が大きいほうが一度に多くの電気を使えますが、実際に使う電力が少なければ余分な基本料金を支払うことになります。

四人家族は人数が多い分、ある程度のアンペア数は必要です。ですが、炊飯器や電子レンジ、洗濯機、ドライヤーなどを使う際、時間をずらして使うようにすれば、契約アンペア数を下げられる可能性があります。

自宅にある家電製品のアンペア数をチェックする場合は、消費電力の部分を確認しましょう。1000Wと記載されていれば、10Aを使用するという意味になります。一度に使用するアンペア数を合計して、契約したアンペア数より余裕がある場合は、契約アンペア数を下げることを検討しましょう。
分かりにくい場合は、各電力会社のホームページなどでアンペア数の計算ができるようになっているので活用するといいでしょう。

四人家族ならでは!設備面見直しで電気代を節約

一戸建てなら太陽光発電が電気代節約に一役買うかも

一戸建てに住んでいる場合は、太陽光発電を導入することが電気代の節約につながることもあります。
詳細は各電力会社ごとに異なりますが、一般的には太陽光によって発電した電気を電力会社に売ることで、設備投資費用を回収するという動きになります。

太陽光発電の設備投資費用はかかりますが、太陽光を利用することで電力会社から購入する電気の量を減らせることが多いので、節約にもつながりやすいでしょう。
設備投資費用についても、発電した電気を売ることで回収していけるはずです。

四人家族の場合、一戸建てはマンションに比べると電気代が高くなりやすく不利、と思われるかもしれません。
ですが、マンションの場合は管理人やオーナーが別であることや、ほかの住人もいるため自分たちの都合で屋根を自由に使うことはできません。
太陽光発電は一戸建てならではの電気代節約方法といえるでしょう。

オール電化のほうが電気代を安くする可能性も

一戸建て、マンション問わず、四人家族の場合、電気代を抑える効果的な手段としてオール電化を取り入れるという方法もあります。

一般的に、オール電化にした場合の年間の電気代は約19万円といわれています。
一見すると高くなったように感じますが、電気代とガス代などを合わせた平均金額は約22万円なので、オール電化にしたほうが3万円程度安くなる可能性があります。

ただし、地域によっては、冬場は電気だけで過ごすことが難しく、灯油代の予算が必要になることもあるでしょう。どの程度節約できるかは、地域差もあると考えられます。

四人家族だからこそ工夫して電気代削減

四人家族は人数が多い分、大きくライフスタイルを変えることは難しいかもしれません。ですが、一人ひとりが電気の使い方を意識すれば、節約効果は生まれるはずです。

特にエアコンや冷蔵庫、照明器具、テレビは電気代全体の8割を占めるともいわれています。使い方の工夫次第では意外と大きな節約にもつながるでしょう。

エアコンは他の家電も活用して電気代の節約に

四人家族の場合、エアコンの設置台数も多くなりやすいです。
いくら省エネのエアコンでも、家族が別々の場所で複数台のエアコンを稼働させれば電気代は高くなるでしょう。

少しでも節約するのであれば、エアコンと他の家電を組み合わせて使うのがおすすめです。
設定温度は夏場を28℃、冬場は20℃を目安にして、扇風機やサーキュレーターなどで効率的に部屋の空気を循環させましょう。

日差しがきついようであれば、すだれや遮熱性のあるカーテンを活用するのもおすすめです。
打ち水や風鈴、冷感インナーを着用し冬場は、湯たんぽやひざ掛けなどを活用して体感温度を調整するのも一定の効果があるはずです。

その他、自動運転モードにすることや、こまめな掃除をすることも節約に一定の効果があります。特にエアコンにほこりがたまると効きが悪くなるので、2週間に1度を目安にフィルターの掃除をし、室外機のまわりも物を置かないようにしましょう。

使用する範囲に合ったエアコンの大きさ選びを

四人家族の場合、新たにエアコンを取り付ける機会も訪れやすいです。
余分な電気代がかかるのを避けるためにも、エアコンを選ぶ際は、部屋の大きさや使いたい範囲に合わせた大きさのものにすることも大切です。

暖房器具は部分使いで電気代を節約

冬場はエアコン以外の暖房器具などを使う機会が増え、電気代も高くなりがちです。
暖房器具については、温めたい範囲によって暖房器具を使い分けるのが効果的といわれています。
ホットカーペットの場合、自宅に一人しかいないときは部分使いをするのがベターです。
体を温めるだけでいいなら、こたつや電気毛布なら比較的電気代を抑えやすいです。

冷蔵庫の電気代節約は温度と空間の調整がポイント

一人暮らしや二人暮らしに比べ、四人家族の場合は冷蔵庫の扉を開け閉めする回数は増えると予想されます。ですが、家族全員で冷蔵庫の整理整頓を心掛ければ、扉を開けたときに中身がわかりやすくなり、結果的に開閉時間を短くして節電にもつながるはずです。

冷蔵庫はある程度空間を持つほうが節約に効果的なので、冷蔵庫は壁から離して設置した上で、詰め込みすぎには注意しましょう。
熱いものは冷ましてから入れるようにしたり、玉ねぎやジャガイモ、バナナなど常温で保存できるものは冷蔵庫に入れないなど、食材に合った保存方法に変えるだけでも、節約効果は生まれやすくなります。

設定温度も冬の間は弱めるなど、年間を通して適切な温度に調整すれば、年間1,500円ほどの節約効果が生まれるともいわれています。

電気代節約にこまめにオフ。コンセントを抜く習慣を

使っていない部屋の照明は消す、トイレの便座も冬場以外はスイッチを切っておくなど、日々のちょっとした節電も積もり積もれば大きな節約になります。

家電製品は、使っていなくてもコンセントにつながっているだけで待機電力が発生します。炊飯器や電気ポットなどは使用していないときはコンセントを抜くようにしましょう。
待機電力は年間の電気代の5~10%を占めるともいわれ、カットできれば年間数百円~1,000円程度の節約効果が生まれると考えられるからです。

ただしエアコンの場合はスイッチを入れたときの消費電力が大きいため、あまりこまめにコンセントを抜き差しするより自動運転や省エネモードを活用するほうがいい場合が多いです。

古い家電は思い切って買い替えたほうが電気代節約になるかも

電気代が高いと感じた場合は、買い替えもひとつの節約手段として検討してみてもいいかもしれません。
古い家電だと効率が悪く、余分な電気代がかかることもある上、エアコンや冷蔵庫などの家電製品によっては、最新になるにつれ省エネ効果が高いものもあるからです。
一般的には10年以上使っている家電があれば買い替えるほうがベターといわれています。
ただし、買い替えるサイズや出力数によっては、節約にならないこともあるので注意しましょう。

四人家族の場合、電気代は11,000円を目安に節約を

契約や設備のチェックから電気代の節約につながる可能性あり

電気代の平均金額から、四人家族の場合は1ヵ月あたり11,000円を目安に節約を検討するのがよさそうです。まだ電力会社や電気料金プランの切り替えを行っていない場合は、見直すことで大幅な節約効果を生み出す可能性があるでしょう。一戸建てなら太陽光発電やオール電化など、設備面の見直しを検討するのもひとつです。
四人家族は人数が多い分、ある程度の電気代は必要です。ですが、一人ひとりが使い方を意識すれば、積み重ねによってある程度の節約効果は生まれるはずです。

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