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電気とガスセット契約で停電したらどうする?停電状況別対処法を解説

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停電は急に真っ暗になるので誰でもびっくりしますね。ですが停電したからと言って慌てて行動すると、転んだりケガをすることもあるので、まずは落ち着いて状況を確認するようにしましょう。電気とガスのセットプランを契約している方向けの停電対応をご紹介します。

電気とガスセット契約で急に停電したらどうする?急な停電時の対処法

停電したらまずブレーカーを確認!慌てず自宅と近隣も停電チェック

停電は電気の使いすぎや落雷、自然災害や電線や電柱に異常があるなど、さまざまなことが原因となって起こる現象です。一切の予告なしに真っ暗になるので誰もがびっくりするものですが、停電したらまず落ち着いて分電盤のブレーカーが落ちていないか確認してみましょう。このときに懐中電灯があると家の中を照らすことができます。

ブレーカーが落ちている場合は1度に契約アンペア数以上の電気を使ってしまったことが原因で、ブレーカーが上がっているのに停電している場合は隣近所の様子を窓から確認してみてください。近隣も停電している様子なら周辺一帯での停電と判断できます。その際には契約する電力会社(ガス会社)に連絡しなければなりません。

電気契約が電気とガスのセット契約の方は、分電盤での管理ではなくスマートメーターでの管理に切り替わっています。スマートメーターでは電気の使いすぎでアンペアブレーカー機能が作動した場合、10秒後に自動で電気が付く仕組みになっているため、10秒以上停電が続く場合は漏電の可能性も含めて契約する電力会社(ガス会社)への連絡するようにしましょう。

アンペアブレーカーの方のブレーカーの復旧方法

自宅のブレーカーがアンペアブレーカーの方で、停電が電気の使いすぎの場合はブレーカーを上げることで電気を元通り使えるようになります。しかしいきなりブレーカーを上げるのではなく、使用中の家電のプラグを可能な限りコンセントから抜いてから作業に入ります。

  1. 分電盤左側の最も大きなつまみ(アンペアブレーカー)を上げて「入り」にする
  2. 分電盤右側の配線用遮断器のつまみをすべて下げて「切」にする
  3. 分電盤中央の漏電遮断器のつまみを「入」にした後、配線用遮断器のつまみを1つずつ「入」にする
  4. 漏電がある場合は問題の個所で漏電遮断器が切になる
  5. 配線遮断器に問題がない場合はそのまま使用
  6. 配線用遮断器に問題があるときは、すべて切ってから問題の個所を除き「入」にして電力会社に連絡

セット契約で停電したらどこに連絡?携帯電話で契約会社に連絡しよう

電気とガスのセットプランを契約している方は、断線や漏電でなければ停電してから10秒後に自動で電気が付きます。しかし10秒以上経過しても停電が続くときは、契約した会社に電話連絡します。例えば、東京ガスで電気とガスをセット契約している場合、東京ガスお客様センターが一次対応を行います。

広範囲での大規模停電の場合は、東京電力パワーグリッド 停電情報で停電状況を確認するか、東京電力パワーグリッドに問い合わせるようになります。一次対応は契約会社、二次対応は管轄の既存電力会社と考えていて良いでしょう。セット契約にしても停電が増えることはなく、復旧対応が遅くなるようなことは一切ありません。資源エネルギー庁でも電力供給の仕組みと安定供給の約束を発表しています。

ここで注意したいのは停電時にはIP電話などの自宅の固定電話が使えないことです。携帯電話での問い合わせになるため、慌てずに携帯電話を探し出しましょう。家族がいる場合は、家族から自分の携帯電話に電話をかけて呼び出してもらうと早く見つかります。

急に停電したらガスはどうする?オール電化以外の方はガス漏れも確認

電気とガスをセットプランで契約している場合、停電したらガスはどうなるのか気になりますね。電気とガスをセット契約している場合、基本的にはガスは停電と関係なく使用可能です。停電の原因が地震や土砂崩れなどの自然災害で、ガス漏れの心配があるときは停電の原因把握と共にガス漏れも確認するようにしてください。

ガスは独特の臭いがあるので気づきやすくても、地域一体でガス漏れの可能性があるときは火気厳禁となります。オール電化住宅以外の方は念のため、ガス漏れしていないか確認するとともに、火の気が出ないように注意しましょう。

停電したらガス器具はどうなる?電気を使わないガス器具が使用可能

停電中は電気を使う家電をはじめ、ファンヒーターのように電気を併用する家電が使えなくなります。一方ガス器具はガス単体で作動するものなら使用可能で、例えば、ガスコンロ(乾電池式)、ガス炊飯器、ガスストーブ、ガス仕様の風呂釜などガス漏れがなければ問題なく使用できます。使用の際には一酸化炭素中毒防止のために、必ず換気するように注意してください。

また、季節によっては別途対応が必要なものもあります。冬場は防寒具、夏場は団扇や氷まくらなどがあると停電中の不便を軽減させることができます。ガス器具のみで補えない部分は、別に備えたもので対応するようにしましょう。

地震や台風で停電したらどうする?災害で停電したときの対処法を確認

地震や台風などの自然災害は避けられないものがほとんどで、停電と同じく急に起こるくることもあります。もしも自然災害で停電した場合、どのように対応したら良いのでしょうか。電気とガスのセットプランを契約している方にもおすすめの対処法を紹介します。

地震で停電したらブレーカーを落し手早くガスの元栓も閉めよう

強い揺れと共に停電した場合、そのときに使用していた電気器具はスイッチを切り、特にアイロンやドライヤーなどは火事の原因になるので、手早くコンセントからプラグを抜くようにします。また、揺れがおさまった後に避難する場合はブレーカーを「切」にすることをおすすめします。ブレーカーを切ることで電気の消し忘れによる事故を予防することにつながります。

電気のフレーカーを「切」にするのと同時にガスの元栓も閉めるとなお安心です。避難時に限らず強い揺れを感じたら、電気とガスへの対応を癖つけておきましょう。また、避難時に電線が断線しているのを見つけても、電線には近づかないでください。電柱が傾いている場合も含めて、管轄の既存電力会社への連絡をしてください。

落雷で停電したらどうする?室内のプラグを抜いてガスも確認をしよう

落雷が原因で停電したときは、雷による電気器具の故障を防ぐためにもできる限り家電のプラグをコンセントから抜くようにします。雷は電線・電話線・アンテナ線などさまざまなところから侵入することがあるため、できる限り迅速かつ適切な対応が重要です。

落雷は1回のみに限らず複数回続くことや、場合によっては雷電流500アンペア以上、放電路が10,000℃以上にもなり、落ちる場所によってはガスの配管に穴をあけるほどの威力を持っています。ほんの小さな穴でもガスが漏れはじめ、知らずにガス器具を使用すれば爆発や火災を招きます。落雷は年々増加傾向でもあるので、万一停電した場合は家電への対応とガスの元栓を閉めることを徹底しましょう。

落雷に備えるならUPS(無停電電源装置)の導入がおすすめ

雷は発生する可能性は予測できても、どこに落雷するかは予測できないものです。そのため落雷が多い地域では、家庭でも落雷に備えられる無停電電源装置(UPS)の導入を検討してみましょう。無停電電源装置は、停電により電源がストップしてもバッテリーに蓄積された電力を使える予備電源のようなものです。

OMRON 無停電電源装置では、さまざまな無停電電源装置を扱っていますが、常時給電方式のものが一般家庭では使いやすいでしょう。500VA(ボルトアンペア)の無停電電源装置の場合、100Wのノートパソコンなら約19分使える目安です。家庭内で非常時に一時的な携帯電話の充電にも活用できますね。値段は10,000円以下~30,000円くらいで購入できます。

日頃から停電したらどうするか備えも重要!避難所・持ち出し品も確認

どのような原因で停電しても、電気とガスのセットプランを契約している方は、まず初めに停電状況の把握と契約会社への連絡が重要なステップです。そのために事前に契約会社の停電時の連絡先や管轄の既存電力会社の連絡先を控えておくと、万一のときもスムーズに連絡できます。災害による停電の場合も考慮して、避難場所の確認や持ち出し品も定期的に確認するようにしましょう。

万が一の事態は電気だけとは限らないため、ガスの元栓付近も片づけや掃除を行い、いつでも元栓を閉められるようにしておくことをおすすめします。ガスの元栓部分が油でギトギトしていては、いざというときさっと閉められません。そういったことの無いように備えておきましょう。

猛暑の夏は特に注意!計画停電したら実践したい冷蔵庫や家電の対処法

猛暑の年は地域によって電力が不足するため、計画停電をすることがありますね。頭ではわかっていても猛暑の中、電気が使えないことは非常に不便なことです。しかし事前に停電時刻の発表があるので、冷蔵庫やその他の家電にも対処することができます。

計画停電したら冷蔵庫・冷凍庫の開閉は最小限!2~3時間は保冷持続

計画停電が決まったら、まず心配したいのは冷蔵庫の中のことです。急な停電でも同じことが言えますが、冷蔵庫の中はどれくらい保冷できるのでしょうか。東京ガス ウチコトでは、停電後の冷蔵庫は、2~3時間は保冷できるとしています。そのため焦ってクーラーボックスに食品を移動させるようなことはしなくても大丈夫です。

停電中は冷蔵庫や冷凍庫の扉の開閉は必要最小限にとどめて、なるべく素早い動作で開閉すると庫内の温度上昇を防げるでしょう。またガス器具は計画停電中でも使用可能な状態ですが、どうしても加熱が必要な場合に限定した使い方が望ましく、できれば計画停電が終わるまで使わない方が室内温度の上昇を防げます。

ガスの利用により室内温度が上昇すれば冷蔵庫内の温度も上がりやすくなるため注意しましょう。また冷蔵庫には普段から大きめの保冷剤を複数個入れておくと万一の際にも保冷効果を持続させることができますよ。氷まくらにも使えるものなら、熱が出たときにも停電の際にも効果的に利用できますね。

計画停電したらトイレは手動で流せる!TOTOを参考に洗浄方法を紹介

計画停電を含む停電時は、トイレの洗浄はどうしたら良いでしょうか。TOTOによると、手動洗浄と便器に直接水を流す方法の2つの方法があるとしています。手動洗浄とは、手動レバーがタンクに付いているタイプのトイレで実践できる方法で、タンク内の水のみで約20回流せるとしています。

ただトイレのタイプによっては、手順や洗浄回数が異なるため事前に確認しておきましょう。便器に水を直接流し込む方法は、バケツなどに水を汲んで水を流し込む方法です。停電していても水が出るとき、または風呂の残り湯の再利用などで対応できます。トイレに直接水を流し込む方法は3ステップあります。

  1. 6~8Lほどの水を一気に流し込む/li>
  2. 2杯目以降は3~4Lほどを静かに流す
  3. 洗浄回数2~3回に1回は10~12Lほどの水を流して詰まりを予防する

携帯電話・ラジオなど通信機器はどうする?停電したらそばに置こう

停電時はテレビから情報を得ることができないため、人力発電式のラジオや携帯電話からの情報が頼りです。パソコンを含む通信機器のうち、乾電池で動くものには乾電池を、人力発電で利用できるラジオや懐中電灯などは事前に準備するとともに、万が一に備えてなるべく手の届くところに置くようにしましょう。

その他の電気を必要とする水槽などのアイテムにも、被害を最小限にできるよう配慮が必要です。電池式のエアーポンプのように、電池式の代替え品を備えておくと安心です。

外出時に停電したら自動ドアは停止!そんな時どうするか対処法を紹介

計画停電でも急な停電の場合でも、必ず自宅にいるときに発生するとは限りません。外出時に停電したことを想定した対処法も必要になりますね。1つ目はエレベーターについてです。もしもエレベーター内にいるときに停電した場合、移動途中で止まってしまい閉じ込められてしまいます。慌てずに緊急呼び出しを行い、救助を待つようにしましょう。

自動ドアやオートロックも作動しないので、すでに停電が発生しているときは、エレベーター・自動ドアは利用しないようにしてください。オートロックなどの防犯システムも停止するため、手動でカギをかけるなどの対応が必要です。建物の外にいるときは信号や電車も動きません。徒歩で移動する際は交差点でも十分に気を付けて、事故やトラブルにならないように注意してください。

慌てずどうするか考えよう!停電したら落ち着いてガスも電気も確認を

電気とガスをセットプランで契約した場合、停電やガス漏れなどのトラブルの際はどう対処するか迷いますね。どこに連絡すればいいの?と思ったときはセット契約した会社に始めに連絡を入れるようにしましょう。特に停電時は既存電力会社に連絡した方がいいのか迷いますが、一次対応は契約先が対応することになっています。

また、新電力に乗り換えることで停電が増えることや、停電時の対応が遅くなることは一切無く、安定供給ができるようエネルギー庁でも発表しているので安心して利用できますよ。ただ、停電時は電気とガスのセットプランだからといって電気だけ気を付けるのではなく、ガスにも安全確認を怠らないことが重要です。電気とガスをセット契約したなら自然災害時はもちろん、停電したら必ずガスとセットで安全確認するようにしましょう。

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