大きな企業や工場は、使用する電力量の多さから(電力自由化で)削減できるコストも比例して大きくなります。ここでは、大規模事業者や工場の「電力自由化」について説明しましょう。
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ある工場は、年間100万円の電気代削減に成功!
長時間稼働している工場では、使用する電気代の量も大きくなります。このため、電気代の削減率が6%〜10%になると、年間の電気代削減額は70万円〜100万円と「大きなコスト削減」に繋がります。
また、工場によっては朝〜夕方、深夜、早朝など、24時間稼働する場合があります。この場合、工場で削減できる電気代は、年100万円〜150万円以上と(削減できる費用は)更に、金額が大きくなります。
大規模事業者の「電力自由化」は、2000年にスタート!
大手への新電力導入は、2000年からスタートしました。特に、電力量の大きな大企業や工場に対しては、最も早い段階で、電力自由化が導入されています。
中規模事業者の「電力自由化」は、2004年〜2005年に開始
中小企業に関しては、その多くが2004年〜2005年頃に電力自由化を経験しています。電気代の削減率は「電力使用量」によって異なりますが、小さな旅館や工場では年間4万円〜10万円程の削減に成功しています。
また、中規模の工場や病院、商店では10万円〜100万円の電気代がカット出来ています。これ以上の大きさになると、100万円を越える経費削減は当たり前で、事業規模が大きくなれば、その分「経費削減できる金額」も大きくなります。
電力自由化が始まっても、地域によって「電気代」は異なる
電力自由化が始まっても、利用する地域によって「電気代の差」が生じます。例えば、北海道や北陸、東京では、利用できる電気事業者が異なり、料金体系やプランもそれぞれ異なっています。
大規模事業者は、どこに工場を建てるかで電気代は大きく変わってきます。場所にもよりますが、都会では(田舎に比べて)電気代が1.5倍ほど高めに設定されます。
もし「地方で起業」できれば、電気代や必要なコストは大幅に削減できるでしょう。
電力自由化が始まると、全国の電気代比較が「より容易に」なります。事業所の移転をお考えの方は、場所によってどのくらい経費が削減できるのか、シミュレーションしてみましょう。
ネット上にある「電力事業者比較サイト」では、各地の電気代や利用できるプラン、電力使用量に応じた電気代が簡単に調べられます。
個人事業主の方や、電力をあまり使わない方にとっては「大きな差」ではありませんが、電力を多く使用する事業主の方は、ぜひ参考にしてください。
電気代が最も安いのは…石川県だった!
電力自由化が始まるまで、電気代が最も安いのは石川県でした。例えば(同じ電力量でも)石川県で7,000円の電気代が、都会では「約10,000円〜10,500円」支払う必要があります。
月々3,000円も違えば、年間の電気代も大きく変わっています。事業所移転を計画される方は「どの場所が安いのか」調べてみてください。
電力自由化がスタートすると、全国的に電気代が安くなり、お得なプランや事業者の数も増えることが予想されます。特に、工場や小規模事業をされている方は、利用するプランをよく検討し、経費の削減に繋げてください。
電力自由化とガスの自由化|企業にとってメリットは大きい!
電力自由化が終わっても、2017年には「ガスの小売り自由化」が控えています。
ただし、電力自由化と同じように、大企業や大口契約者に向けては、1995年よりガスの小売り自由化が実現しています。電力自由化よりも5年早く(大企業や工場に向けては)ガスの自由化が導入されていたのです。
小口契約の方は、2016年の電力自由化だけでなく「2017年のガス自由化」も視野にいれ、新プラン導入を検討しましょう。
この場合、おすすめなのは「ガス会社」との電気利用契約です。ガス会社は、電気事業者としてもサービス開始を予定しており、電気代とガス代をセットにすることで、大幅な値引きが受けられます。ぜひ、プラン選びの参考にしてみてください。