2016年4月から「電力自由化」が始まりますが、2018年1月で「参加する企業は約450社」と伝えられています。
電力自由化が始まると、どのような違いが生まれるのでしょうか? ここでは、過去の電力供給と「何が違うのか?」詳しく説明したいと思います。
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電力自由化で「小売りの仕組み」が変わる!
これまで、ガスはガス事業者に、電気は電気事業者と契約を行い、費用を払ってきました。みなさんも、地域の電気事業者に「月々の電気料金」を支払われたはずです。
しかし、2016年の4月からは、契約の仕組みが変わります。電気の利用は、コンビニや旅行会社、携帯電話会社など「自分の利用したい会社」と自由契約できるのです。
この中でユニークなのは、ガス会社やガソリンスタンドなど「燃料系」の企業が、電気事業に参入する点です。
ガス会社や石油会社が、電気事業に参入するのは時代の流れ…?
2015年〜2016年になって、原油価格が下落しています。また、世界的に「クリーンエネルギーへの転換期」が訪れており、多くの石油会社はクリーンエネルギーの開発や電気事業への乗り換えを計っています。
もちろん、従来の電気事業者と継続契約しても構いません。多くの方は「慣れている方法で支払いを続けたい」と思われるはずです。
ただし、料金プランについては、各社で比較・検討されることをオススメします。例えば、携帯携帯を頻繁にお使いの方は、携帯電話会社で契約されるとお得です。
通信会社によって割引率は異なりますが、電気代とのセット割や新たな家族割の適用など「これまで以上にお得」なプランが目白押しです。
電力自由化は「どのプランにするか」で、電気代が大幅に変わる!
どのプランも「一律でお得」な訳ではありません。電力自由化は「使えば使うほどお得」という印象を与えますが、プランの組み方や電力の使い方によって、これまで以上に「光熱費が掛かる恐れ」もあり、注意が必要です。
せっかくの機会なので「最もお得に契約できる方法」を探してみましょう。電力自由化の専門サイトや比較サイトを使えば、自分にふさわしいプランが、必ず見つかります。
戸建てだけじゃない、マンションでも「電力自由化」が導入される!
「電力自由化って言っても、賃貸だから関係ない…」と諦めていませんか? 実は、マンションやアパートにお住まいの方でも(2016年4月以降)電気事業者が自由に選択できます。
戸建てもそうですが、マンションやアパートの方でも追加工事なしで、電気事業者が変更できます。これは、電力自由化が始まっても、これまでと同じ電機メーター、電線を使って電力が供給されるからです。
ただ、おすまいの建物に「スマートメーター」が設置されていない場合は、電力自由化に伴って新たな設置が必要です。大抵の場合、工事費用はかかりませんが、電力会社によっては、設置費用が発生します。
電気事業者を変更する場合「どのような費用が掛かるのか?」最初に確認してから申込をしてください。
メモ:スマートメーターは「新しい機械式」メーターのこと
スマートメーターとは、従来の機械式メーターに代わって導入される機器を指します。これまで、各過程の電気料はメーターを通して検針が行われてきました。しかし、スマートメーターでは検針の必要がなく、各家庭の電気料金が分かるのが特徴です。
注意|高圧一括受電契約の場合、電力会社が変更できない
集合住宅の場合、一点だけ注意したいことがあります。それは「高圧一括受電契約」タイプのマンションについてです。
実は、お住まいのマンションが「高圧一括受電契約」をしている場合は、電力会社を変えることができません。どのような賃貸契約を結んでいるのか、電力自由化が始まる前に、改めて確認されることをおすすめします。
ただし、契約変更できない場合でも、心配は無用です。なぜなら、共有部分の電力についても(電力自由化がもとで)電気代が安くなる可能性が高いからです。
集合住宅にお住まいの方は、4月以降どのように電気代が変わるのか、管理会社や大家さんに質問してみてください。
メモ:高圧一括受電契約の仕組みについて
高圧一括受電契約とは、マンションが直接、電力会社と直接契約を結んでいることを指します。高圧一括受電契約を結んだ場合、個別に契約を解除したり、新しいプランに加入することはできません。
HMES導入で、電気の節約がしやすくなる!
これまで、電気の利用状況は、メーターをチェックしたり「電気代の請求書で確認する」のが一般的でした。
しかし、電力自由化に伴い新たなシステムが導入されます。それはHEMS(へムス)と呼ばれる新たなネットワークです。
既に、太陽光発電やオール電化を導入された方はHEMSについてご存じでしょう。HEMSは、Home Energy Management Systemの略称で、住まいの「電気ネットワークシステム」として機能します。
HEMSを使うと、電力の消費量が目に見えるだけでなく、電気の消費量をコントロールすることが可能になります。
また、高機能なHEMSを導入すれば、自動的に電力を制御してくれるなど、節電や節約につながる便利なシステムとして機能します。ムダな電気を節約することは「環境」にとっても良いことです。
新しい電力会社と契約される方は「どのような形で、HEMSが使えるのか」確認しておきましょう。
何を重視するのかで、選ぶ業者が見えてくる!
みなさんが、何を重視するかで「契約する業者」が見えてきます。例えば、マイルや電子マネーポイントを貯めている方は、電気代で各種ポイントが貯まる業者(または、電気プラン)を選択しましょう。
プランによっては、航空会社のマイレージやコンビニ・駅・商業施設で使える「電子マネーポイント」が付与されます。
また、ネットや光通信の費用を抑えたい(節約したい)方は「通信業者」で契約をしましょう。スマホをお使いの方は「携帯会社の電気プラン」を選択し、スマホ料金の割引を受けてください。
このほか、マイカーの利用が多い方はガソリンスタンドで、旅行の機会が多い方は、旅行会社で電気代を契約しましょう。プランによって、ガソリン代が安くなるほか、旅行代金が割引されるなど「うれしい特典」が盛りだくさんです。
まとめ|電力自由化をマスターすれば、家計が大幅に節約できる!
電力自由化は、私たちにとって大きなチャンスと言えます。選択するプランによってネットなどの通信費、電話代、毎日の電気代、ガソリン代まで節約できます。
また、ポイント制度を導入したプランでは、電子マネーの交換、マイレージが付与されるなど、魅力的な特典がたくさんあります。みなさんの暮らしにあったプランで、これまで以上に「お財布と家計にやさしい」生活を手に入れましょう!