「徳島県」の電力自由化はどうなっている?
徳島県の電力事情
徳島県の電力使用量は全国第43位です!
徳島県の電力消費量は、平成20年の調査によると1,982GW/h(100万kWh=1GWh)です。電力消費量の総量を都道府県別でみると第43位となります。人口は全国で44番目であるため、人口の比例する電力使用量と言えます。消費量の内訳をみると、産業用の消費量が家庭用の約2倍となっています。徳島県では農業・畜産業・水産業など第1次産業が盛んです。農産物としては、鳴門金時、スダチ、玉蜀黍などが有名です。また、畜産業においては、阿波牛、阿波ポーク、阿波尾鶏の阿波畜産3ブランドが全国的に知られています。さらに、王子製紙、日本製紙など製紙関連の工場が多いことも特徴となっています。このような環境であるため産業用の電力消費量が家庭用を上回っていますが、数値としてはさほど高くありません。
産業用の電力消費量は全国第32位です!
電気事業連合会統計委員会によるデータをみると、平成17年に1,954GW/hだった徳島県の電力消費量は、平成19年には1,999GW/hまで増しています。しかし、平成20年には1,982GW/hまで減少しており、全国的な傾向と同じく省エネ化が進みつつあるようです。産業用に限ってみると全国で第32位という低い順位に位置しています。徳島県には工場が多く、農業をはじめとする第1次産業も発展していますが、産業用の電力使用量に関しては全国平均を下回る値です。
徳島県民1人当たりの電力消費量は2,459kW/hです
徳島県の人口は平成22年10月時点で785,491人と全国で44番目の人口です。県の電力消費量は1,982GW/hであるため、1人当たり2,459kW/hとなります。この値を都道府県別でみると第7位という非常に高い順位となります。県内総生産は2兆8,200億円、全国第44位 (平成22年度) と経済規模は大きくない徳島県ですが、県民1人当たりで換算すると電力使用量は比較的高い順位となっています。
四国地方における徳島県の電気事情
徳島県の人口は平成17年頃から減少し続けています
徳島県の人口は785,491人で全国第44位ですが、四国地方の他県と比べてみると、愛媛県は1,431,493人(全国第26位)、香川県は995,842人(全国第40位)、高知県は764,456人(全国第45位)となっているため、徳島県は四国地方のなかで2番目に人口が少ない県ということになります。国勢調査の人口推移に関するデータをみると平成17年から22年までの5年間で約2.4万人減らしており、減少率は年々高くなっている状況です。
徳島県民1人当たりの電力消費量は四国地方でもっとも高い値です
1人当たりの電力消費量に関しては、徳島県は全国で第7位(2,459kW/h)と非常に高い順位ですが、同じ四国地方の他県をみると、香川県は第8位(2,451kW/h)、愛媛県は第16位(2,337kW/h)、高知県は第17位(2,321kW/h)となっています。いずれも比較的高いランクにありますが、徳島県民1人当たりの電力使用量は四国地方でもっとも高い値となっています。
徳島県民の電気の使い方
猛暑日が多いためエアコンの使用時間が長くなります
徳島県は県全域が比較的温暖な気候で、瀬戸内海式気候または太平洋側気候に属しています。徳島平野は特に温暖で、日照時間がとても長い地域です。一方、山間部は冬の冷え込みが厳しく、雪が積もることもあります。台風が上陸することが多く、記録的な降水量となることもありますが、全体としては過ごしやすく暮らしやすい環境と言えます。住宅用太陽光発電システムの普及率に関しては4.0%(全国第19位)となっていますが、日照時間が長い環境のわりに普及が進んでいないようです。各家庭での電気代の平均額をみると、1世帯あたり年間99,989円で、全国で第16位という平均以上の金額です。これらのデータから、徳島県では家庭における省エネ化に関しては充分に進んでいないと判断できます。
徳島県の電力自由化の影響
徳島県民は電力自由化による節電・節約を期待しています!
徳島県では家庭における電気代の負担額が比較的大きく、省エネ化も充分でないため、電力消費量の削減を目指し、官民が一体となって様々な取り組みを行っています。県民1人当たりの電力消費量は2,459kW/h(全国第7位)と非常に高い値であるため、各家庭においては「電力自由化」によってもたらされる節電・節約に大きな期待を寄せています。
電力自由化ってどういうこと?!
これまでは、地域ごとに特定された一社だけに電力業を独占的に行わせる法体制となっていました。発電、送電、送配電網に関しても特定の電力会社が保有していました。2016年4月から開始される「電力自由化」によって特定の事業者以外も家庭向けの電力供給が可能となるため、様々な業種の事業者が新たに電力業に参入し始めています。自由化されたことで消費者は多くのPPS(特定規模電気事業者)から契約する事業者を選ぶことが出来るようになります。また、そのことによって事業者間の価格競争がはじまるため、電気代が今までよりも割安となることが期待されます。
太陽光発電を中心とする再生可能エネルギーの導入をすすめています!
徳島県は再生可能エネルギーに関する取組みによって地方創生をはかり、太陽光発電を中心に、風力発電、小水力発電、バイオマス発電の導入量を拡大させる 「自然エネルギー立県とくしま推進戦略」を進めています。電力の自給率を2030年度までに37%まで引上げることを目標としており、水素エネルギーの普及に関しても積極的に取り組んでいます。年間日射量が全国の平均より10%以上多いという恵まれた環境を活かし、県内に数多くのメガソーラーを建設しています。小松島市にある日本製紙の工場跡地を利用したメガソーラーは、年間発電量2500万kW/hとなっており、固定価格買取制度で四国電力に売電した場合、年間10億円の売電収入が得られます。発電量は小松島市の総世帯数(17,000世帯)で使用する電力の40%に相当します。このように、徳島県では環境を活かした再生可能エネルギーを開発および普及し、クリーンエネルギーの地産地消を推進しています。
官民が一体となって再生可能エネルギーの導入を進めています
美馬市には市民参加型のメガソーラー「美馬ソーラーバレイ」があります。平成24年12月に運転を開始した発電施設では、年間120万kW/hの発電量を見込んでいます。建設費を市民と地元の企業が共同出資しており、個人出資者には年4%の配当が8年目まで支払われます。そのほか、県内企業は積極的に太陽光発電システムの導入をすすめており、工場などで使用する伝直を自給自足するほか、余剰電力を四国電力等に売電することで、収入を増やしています。
賢く選んでお得に電気を使いましょう!
県全体の電力消費量は全国で43番目という徳島県ですが、県民1人当たりの電力消費量は高い値であるため、産官民が一体となって再生可能エネルギーの導入を推進しています。電気代の負担額も比較的大きいため、家庭向けの「電力自由化」による節電・節約に大きな期待を寄せています。すでの多くのPPS(特定規模電気事業者)がそれぞれの特徴を活かしてお得な契約プランを提案しています。各家庭においては電気の使い方を正しく理解した上で、最適となるPPS(特定規模電気事業者)を選ぶことが大切です。正しく選んでお得に電気を使いましょう!