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「熊本県」の電力自由化はどうなっている?

熊本県の電力事情

熊本県の電力使用量は全国第23位です!

熊本県の電力消費量は、平成20年の調査によると3,962GW/h(100万kWh=1GWh)です。電力消費量の総量は都道府県別でみると第23位となります。人口も同じく全国で23番目に位置しており、電力の消費量は人口に比例する値となっています。電力消費量の内訳をみると、産業用の電力消費量が家庭用の約1.5倍という値です。全国有数の農業県として知られる熊本県では温暖な気候を活かしてスイカ、メロン、イチゴなどの果物・野菜の生産量が多く、阿蘇地域等では畜産業が盛んです。一方、製造業などはあまり発展しておらず、第一次産業が県の経済を支えている地域ですが、自然環境に恵まれているため、産業用の電力消費量も比較的低い水準となっています。

産業用の電力消費量は全国第26位です!

電気事業連合会統計委員会によるデータをみると、平成17年に3,821GW/hだった熊本県の電力消費量は、平成19年には4,010GW/hまで増しています。翌年の平成20年には3,962GW/hと僅かに減らしていますが、全国的に省エネルギー対策が進むなか大きな効果が出ていないようです。産業用の電力消費量に関しては全国で第26位に位置しており、全国平均より低い値ですが、より一層省エネ化を進める必要があるでしょう。

熊本県民1人当たりの電力消費量は2,147kW/hです

熊本県の人口は平成22年10月時点で1,817,426人と全国で23番目の人口数でした。熊本県の電力消費量は3,962GW/hであるため、1人当たり2,147kW/hとなります。この値を都道府県別でみると第31位と全国平均を下回っています。県内総生産は5兆5,600億円、全国第25位 (平成22年度) という経済規模の熊本県ですが、家庭用の電力消費においては全国の平均値以下のレベルです。

九州地方における熊本県の電気事情

熊本県の人口は減少しつつあります

熊本県の人口は1,817,426人で全国第23位ですが、九州地方の他県の人口をみると、福岡県は5,071,968人(全国第9位)、鹿児島県は1,706,242人(全国第24位)、長崎県は1,426,779人(全国第27位)等となっています。福岡県以外の県は人口が減少傾向にありますが、熊本県においても平成17年から22年までの間で約2.5万人減らしており、今後も減少し続けるであろうと予測されます。

熊本県の1人当たりの電力消費量は九州地方で第4位です

1人当たりの電力消費量に関しては、熊本県は全国で第31位(2,147kW/h)と平均を下回る数値となっていますが、九州地方の他県をみると、福岡県は第24位(2,246kW/h)、大分県は第23位(2,277kW/h)、鹿児島県は第34位(2,117kW/h)等となっています。熊本県民1人当たりの電力消費量は九州地方のなかでは4番目になります。

熊本県民の電気の使い方

熊本県は季節ごとの温度差が激しいため電気をよく使います!

県内全域が太平洋側気候に属しているため比較的温暖ですが、冬と夏で寒暑の差が激しいことが特徴です。また、冬の気温は緯度の割に寒冷で、阿蘇地方は九州随一の寒冷地です。夏は真夏日が多く、特に球磨地方では猛暑日が多数記録されています。このような気候であるため、熊本県ではエアコン等の空調機器をよく使用するようですが、太陽光発電普及率を調べたデータによると熊本県の普及率は6.7%(全国第2位)となっているように、様々な省エネ対策が実行されているため、家庭用の電力使用量は低い水準となっているようです。

熊本県の電力自由化の影響

熊本県民は電力自由化による電気代の節約を期待しています!

県全体の電力消費量は全国で23番目という熊本県ですが、さらに電力消費量を削減するため様々な取り組みを推進しています。家庭での電気使用量は全国平均を下回るレベルですが、熊本県民はさらなる節約ができる可能性を持つ「電力自由化」に大きな期待を寄せています。

電力自由化ってどういうこと?!

これまでは、地域ごとに特定された一社だけに電力業を独占的に行わせる法体制となっていました。発電、送電、送配電網に関しても特定の電力会社が保有していました。2016年4月から開始される「電力自由化」によって特定の事業者以外も家庭向けの電力供給が可能となるため、様々な業種の事業者が新たに電力業に参入し始めています。自由化されたことで消費者は多くのPPS(特定規模電気事業者)から契約する事業者を選ぶことが出来るようになります。また、そのことによって事業者間の価格競争がはじまるため、電気代が今までよりも割安となることが期待されます。

太陽光発電の普及に力を入れています!

熊本県は、日照時間が長い地域特性を活かして太陽光発電システムの普及を進めています。県内にはメガソーラー発電所が多数設けられており、今後も増加していく予定です。住宅用の太陽光発電システムに関しては全国第2位という高い普及率となっており、県内には太陽光発電の関連企業が多いため、コストパフォーマンスが良いシステムを導入することが出来ます。また、国や県の補助金制度もしっかりと活用されており、今後ますます普及率が上がって行くでしょう。

エネルギーの地産地消が進められています!

日本製紙は、木質バイオマスを燃料とする発電設備を設置し、再生可能エネルギーを電力会社に販売する取り組みに力を入れています。熊本県八代市の工場敷地内に「八代工場バイオマス発電所」を設置し、平成27年6月から電力販売を開始しています。発電規模は5,000kWとなっており、燃料には森林資源の豊富な九州ならではの間伐材を使用しています。1年間で使用する木質バイオチップは約7万トンを見込んでおり、長年にわたり木材調達を行ってきた日本製紙の集荷網が活用されています。発電した電力は再生可能エネルギーの固定価格制度(FIT)によって九州電力に販売されており、再生可能エネルギーの地産地消がすすめられています。

賢く選んでさらに節電・節約をすすめましょう!

太陽光発電システムやバイオマス発電など、再生可能エネルギーの地産地消に力を入れている熊本県では、恵まれた環境を活かして、今後さらに省エネ化が進むと期待されています。各家庭においても、「電力自由化」によってさらに電気代を節約することができるでしょう。すでに多くのPPS(特定規模電気事業者)がよりお得な料金プランを提案しています。各家庭においては積極的に情報を集め、幅広い選択肢のなかからそれぞれに適した電気事業者を賢く選ぶことが大切です。

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