電力自由化を知る

一人暮らしの必要経費、電気代。光熱水道費の半分を占めるともいわれる電気代ですが、工夫次第では今より節約できるかもしれません。とはいえ、人にはなかなか聞きづらい電気料金。自分の電気代が高いのか安いのか、まずは目安を知りたいところです。大体いくらくらいが平均なのかを知って、電気代カットを実現しましょう。

一人暮らしの電気代、平均はどのくらい?節約のポイント

電球とグラフ

一人暮らしでかかる電気代の相場

1ヵ月あたり5,000~5,500円の電気代が平均

総務省統計局の家計調査によると、一人暮らしでかかる電気代の平均金額は、平成29年(2017年)時点で月々5,392円という結果が出ています。
2015~2017年の過去3年間の平均で見ると、1ヵ月あたり5,437円、年間約65,000円ほどが一般的のようです。

【単身世帯ごとの1か月間の電気代統計】(単位/円)
H22
(2010)
H23
(2011)
H24
(2012)
H25
(2013)
H26
(2014)
H27
(2015)
H28
(2016)
H29
(2017)
光熱水道費 10,737 10,875 11,404 11,863 11,849 11,667 11,028 11,380
電気代 5,016 4,801 5,141 5,482 5,565 5,599 5,320 5,392

表の中で、H24年(2012年)以降、電気代の平均金額が上昇したのは、東日本大震災により電力会社が値上げを行った影響と推測されます。
光熱水道費全体で見たとき、電気代が占める割合はおよそ半分。一人暮らしといえど、電気代を節約することは、家計にとってもメリットがあるでしょう。

一人暮らしでも年齢によって電気代の差はあり

一人暮らしの電気代の平均は、年齢によっても差が生まれるようです。
総務省の統計(H29(2017)年)によると、は34歳以下で一人暮らしをしている人の電気代は、年間平均38,060円。1ヵ月あたりに換算すると約3,172円となり、全体平均の5,392円より低いというデータが出ています。

【H29(2017年)単身世帯の年齢別年間電気代の平均表】
~34歳 35~59歳 60歳~
平均電気代 年間38,060円 年間61,103円 年間75,049円
※うち勤労者世帯
年間37,340円
※うち勤労者世帯
年間57,210円
勤労者全体 年間50628円(月々4219円)

ライフスタイルや在宅時間の差も電気代に影響

34歳以下で一人暮らしをしている人の電気代が安いのは、社会人で仕事をしている人が多く、日中は仕事で家を空ける率が高いからだと考えられます。
人によってはオフの日も外出するほうが多く、自宅にいるのは朝晩の数時間だけという人もいるかもしれません。
一方、同じ34歳以下の一人暮らしでも、学生は社会人より電気代の平均がやや高くなる傾向があります。学生の場合、社会人に比べて在宅時間が長いからだと考えられます。
さらに60歳以上の年齢になると、一人暮らしの電気代は再び高くなる傾向にあります。
データを見ても、60歳以上の人は34歳以下の人に比べ、およそ倍の電気代が平均金額となっています。60歳以上の人の電気代が全体の平均より高くなるのは、仕事をリタイアしたあと、自宅で過ごす人が増えるためと推測されます。
一人暮らしでは、年齢以外にもライフスタイルや在宅時間の差が、電気代の変化として表れやすいと考えられます。

住んでいる地域によっても平均の電気代は異なる

一人暮らしの電気代の平均は、年齢や生活スタイル以外に、住んでいる地域によっても異なります。
豪雪地帯や、夏暑く冬寒い盆地に住んでいる場合では、エアコンや暖房器具の使用率があがると考えられるからです。

【都市階級別・単身世帯の1ヵ月の電気代平均】
都市階級 大都市 中都市 小都市・町村
電気代 4,586円 5,824円 6,197円
【地方別・単身世帯の1ヵ月の電気代平均】
地方 北海道・東北 関東 北陸・東海 近畿 中国・四国 九州・沖縄
電気代 6,171円 4,927円 5,272円 5,635円 5,711円 5,653円

全体のデータから、大都市よりも小規模の自治体のほうが、電気代の平均が高い傾向があることが分かります。地方別で見た場合も、東京都心など大都市が比較的多い関東地方では、ほかの地域に比べ電気代の平均が低い傾向があるようです。

一人暮らしの電気代は契約内容が影響することも

料金プランによって電気代が変わる可能性あり

日本では2016年4月から電力自由化がスタートし、一人ひとりが自由に契約する電力会社を選べるようになりました。
一人暮らしの電気代料金も、電力会社や電力会社が用意する料金プランの中から、どれを選択するかによって変わることがあります。

一人暮らしでも電気代の節約をするポイント

年齢や生活スタイルによって電気代の平均は異なるものの、一人暮らしの場合は自分さえ電気を使わなければ電気代を抑えることは可能です。節約を心がけて一人暮らしをしている人は、エアコンを使うシーズンで2,000~3,000円、春や秋は1,000~2,000円に抑えている人が多いようです。
とはいえ、毎日の生活なので無理な節電は体を壊す原因になることも。無理のない範囲で工夫しましょう。

一人暮らしに合う電力会社を選ぶ

前述した通り、現在は電力自由化によって、各世帯が自由に契約する電力会社を選択できます。
一人暮らしの場合でも、今より電気代が安い電力会社と契約すれば、いつもと同じような電気の使い方をしても自然と電気代を安くできる可能性が高まります。
電気代の節約はしたいと思っていても、あまり電気の使用を制限したくないという場合は、電力会社の変更が電気代を下げることにつながるかもしれません。
ただし、一人暮らしの場合、すでに十分電気代の節約をしている状態だと、格段に安くなるプランは少ない傾向にあり、電力会社によっては逆に電気料金が上がるケースもあるようです。
電力会社や契約プランを変更する場合は、今と比べてどの程度電気代が変化するかをある程度調べて、慎重に判断することが大切です。

賃貸でも電力自由化が可能

一人暮らしの場合、賃貸住宅に住んでいる人も多いでしょう。部屋借りている立場では勝手に電力会社を変えてはいけないと思われるかもしれません。ですが、賃貸住宅の場合も家主の許可や契約などは関係なく、電力会社を変更できます。

一人暮らしに合った電気料金プランかどうかも注目

電力会社の見直しを検討する場合は、料金プランにも目を向けてみてください。ライフスタイルの違いによって、それぞれにベストな料金プランも変わるからです。
同じ一人暮らしでも、朝型の人と夜型の人、日中は家を空けることが多い人や、夜間外出することが多い人、生活が不規則な人、あるいは年齢によっても生活リズムが異なります。
電力会社によっては、夜間に電気を使用する場合は割引が受けられるケースもあります。
日中は家を空けることが多く、夜間に電気を使用する機会が多い人や、夜遅くまで照明器具をつけることが多い場合は、夜間割引があるほうが電気代の節約につながるでしょう。

電気代比較サイトを活用しよう

一人暮らしに適した電力会社はいくつかありますが、情報の比較にはインターネットを活用するのも有効な手段です。一人で情報を集め、複数の電力会社を比較することは手間や時間もかかるからです。インターネット上には、おすすめの電力会社が一覧になっているサイトや、一括比較ができるサイトがあります。料金プランについて悩んだ場合も、簡単に診断できるサイトを利用すれば便利です。

一人暮らしで可能な最低限の契約アンペアに下げる

一人暮らし用の住宅の場合、アンペア数が15~30Aの設定になっていることが多いです。ですが、人によっては普段30Aも使わないケースがあります。
実際に自分が使用するアンペア数と契約アンペア数とに開きがある場合は、アンペア数を下げることで電気代の節約につながる可能性があります。電力会社にもよりますが、電気代は契約アンペア数によって基本料金が決まっている場合があるからです。毎月定額を支払う基本料金が安くなれば、自然と電気代を下げることにもつながるはずです。
アンペア数の設定は、一度に使う家電の数や量を想定して判断するのがベストです。
一般的に一人暮らしの場合、1人用の冷蔵庫が2.5A、照明器具2A、テレビ5A、エアコン6.5Aといわれています。4つの家電を同時に使う場合の合計アンペア数は16Aとなります。ですが、春や秋はエアコンを使わないこともあるので、上手にスイッチのオンオフを切り替えれば、15Aで足りる可能性は高いでしょう。
電子レンジや炊飯器、ドライヤー、掃除機などとも同時に使うことも考えても、20Aあれば十分と考えられます。
ただし、元々基本料金にアンペア数の設定がない電力会社の場合は、アンペア数の見直しができない場合もあります。

家電の使い方を見直して電気代カット

すぐにスタートできる電気代の節約には、家電の使い方を変えるという方法もあります。炊飯器や電子レンジなど家電製品を使わないときはコンセントからプラグを抜いておきましょう。待機電力のカットにつながります。照明のスイッチをこまめに切ることも、積み重なれば節電に十分役立ちます。
家電製品の中でも電気の消費量が多いエアコンは、設定温度の調節が節約になることもあります。夏は28℃、冬は20℃を目安に設定し、快適に過ごせない場合は扇風機やサーキュレーター、換気扇を活用すると、効率的に部屋の温度を整えられます。
冬場はこたつも活用しましょう。エアコンやストーブなどの暖房器具は、1時間あたり20~25円の電気代がかかるといわれていますが、こたつは3円程度で済むからです。
エアコンの次に電気消費量が多い冷蔵庫も、庫内の温度を強から弱に変えることで20%ほど節電が可能です。冷蔵庫と壁との距離をとり、冷蔵庫の上に荷物を置かないようにして熱効率を上げるだけでも電気代の節約につながるでしょう。

古い家電は買い替えるほうが電気代を安くすることも

家電製品によっては、古いものより新しい製品のほうが電気消費量は少なく、電気代が安くなることがあります。
一人暮らしでも引っ越しをする機会があれば、長年使っている家電製品は買い替えを検討するのもいいかもしれません。
ただし、一人暮らしでテレビを買い替える際は、あまり大きすぎないサイズにするほうがおすすめです。テレビの場合32型と47型とでは倍以上の電気代がかかるといわれているからです。大きなサイズは見やすく、迫力も感じやすいですが、一人暮らしの場合は26~32型程度に抑えるほうがベターです。
掃除機やエアコンなども、今までよりパワーが強いものに買い替える場合は、電気消費量があがる可能性もあるので注意が必要です。

一人暮らしでも年齢・地域・生活スタイルの違いが電気代に影響

工夫次第で今より電気代を下げることは可能

一人暮らしの電気代は月々平均5,000円ほどが一般的ですが、年齢や住んでいる地域、生活スタイルの違いによって、差も生まれやすいです。
とはいえ、一人ひとりの電気代は、工夫次第で今より節約することは可能です。一人暮らしの場合、引っ越しや結婚など生活に変化が起こると、ベストな契約プランも変わることがあるので、まずは今の生活スタイルやリズムに見合う電力会社や料金プランへ変更したり、アンペア数を見直したりしましょう。
細かい部分では、余分な電気の消費を抑え、待機電力をカットすることも電気代を下げることにつながるでしょう。
自分に合う電力会社や契約プランについて悩んだときは比較サイトを利用するなどして、上手に節約を考えましょう。

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