家庭内に1台はある洗濯機は、衣類やタオル類などを洗濯するために欠かせない家電です。洗濯機は電気で動くため、頻繁に洗濯するなら電気代も気になりますね。二槽式洗濯機・全自動洗濯機(縦型)・ドラム式洗濯乾燥機の3つのタイプの電気代と、節約できる洗濯機と節約術を紹介します。
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洗濯1回分の電気代と節約できるタイプを解説
3タイプの洗濯機の電気代を比較
洗濯機には洗濯容量が定められていて、7キロ・8キロ・9キロ・10キロ・11キロ・12キロくらいまでの商品があります。メーカーや商品によっては10キロ以降は12キロだけなどのように、大型サイズはやや少ない傾向です。7キロ・8キロの洗濯機は人気があり、家族の人数や毛布のような大きなものも洗えることを考えると、ちょうど良いサイズでしょう。
比較する洗濯機はドラム式と全自動は10キロ、二層式は12キロで比較しています。電力量単価は1kWh27円、1日1回洗濯機を回した場合の電気代を比較します。ドラム式洗濯乾燥機は日立 ビッグドラム、全自動はパナソニック NA-FA100H6、二槽式は日立 PS-120Aを参考にしています。
項目 | ドラム式洗濯乾燥機 ビッグドラム (10キロ) |
全自動洗濯機(縦型) NA-FA100H6 (10キロ) |
二槽式洗濯機 PS-120A (12キロ) |
---|---|---|---|
1回の洗濯にかかる 消費電力(Wh) |
69 | 62 | 300 |
電気代(円) | 1.3(45分) | 0.9(35分) | 1.2(10分洗濯) |
1日に1回洗濯した場合 年間の電気代 (1ヵ月当たりの電気代) |
474.5 (59.5) |
328.5 (27.3) |
438 (36) |
どの洗濯機も1回当たりの電気代は約1円です。電気代だけで比較した場合はさほど差がないと言えます。洗濯のコースや洗い方によってはこの限りではないですが、1~2円の間で推移しています。年間の電気代も高くても474円、1ヵ月でも約60円です。1日1回洗濯機を回すとしても、家計の負担にはなりにくい電気代です。
3タイプの水道代もチェックしてみよう
洗濯機は電気のほかにも水が必要不可欠なため、ドラム式洗濯乾燥機ビッグドラム・全自動洗濯機(縦型)NA-FA100H6・二槽式洗濯機PS-120Aの標準使用水量で比較しました。ドラム式洗濯乾燥機は、少ない水で洗濯から乾燥までできることが最大の魅力なので、他の洗濯機よりもぐっと少ない水量で洗濯が可能です。洗濯機は、電気代や水道の使用量もチェックすることはもちろん、用途や洗濯頻度も考えて選ぶようにしましょう。
ドラム式洗濯乾燥機 ビッグドラム |
全自動洗濯機(縦型) NA-FA100H6 |
二槽式洗濯機 PS-120A |
---|---|---|
78L | 104L | 105L |
3タイプの洗濯機の特長
現在の洗濯機は、全自動洗濯機が主流となり、ドラム式洗濯乾燥機の登場により、夜間の洗濯や雨の日でも洗濯物を乾燥させられるようになりました。どの洗濯機も個性があり、用途や好みにより多くのユーザーがいます。3タイプのそれぞれの特長を紹介します。
二槽式洗濯機
1960年ごろ登場した洗濯機で、構造がシンプルで丈夫、故障の際も修理しやすく屋外でも使えます。短時間で大量の洗濯ができること、洗浄力が高いこと、汚れ具合により自分で洗濯を調整できることなどがメリットです。また節水効果も高く、一度洗濯した水は捨てずに貯めておき、再度洗剤を入れて洗濯することもできます。
全て手動で行う点や、寒い時期は手がかじかむなどのデメリットもあります。しかしそれ以上に、この自由度の高い洗濯方法に魅力を感じ、自動の洗濯機が活躍する中、根強い人気を誇る洗濯機です。
全自動洗濯機
洗濯物と洗剤・柔軟剤を入れて、ボタン1つで自動洗濯ができる洗濯機です。全て自動で脱水までこなすので、忙しい時間帯も洗濯機を回しながら他の作業が可能です。洗浄力が高く、ドラム式に比べて価格が安く、対応容量も豊富です。近年の全自動洗濯機には送風機能が付帯し、1時間程度の使用で半乾き程度に仕上げることができます。
対応容量により大型衣類が扱いにくく、しわになりやすいデメリットがありますが、それらをカバーするほどの簡単操作と、コスパの良さがあります。
ドラム式洗濯乾燥機
洗濯槽が横に配置されており、洗濯ものを持ち上げては落とす叩き洗い方式が主流の洗濯機です。コインランドリーの洗濯機とほぼ同じ仕組みです。少量の水でも洗濯でき、斜めドラムの場合衣類の出し入れが楽にできます。乾燥機能が優秀で衣類を効率的に乾燥させることができます。
衣類が傷みやすい、乾燥によるトラブルがある、少量の水で洗うため排水管がつまりやすい、本体が重く大きいなどのデメリットがありますが、夜間の洗濯や急いで乾かしたいなどのニーズに対応できる洗濯機です。
洗濯機の光熱費節約術
まとめ洗いと衣類の入れる順番にこだわる
洗濯機は頻繁に回すほど電気代がかかります。対応容量の範囲内でまとめて洗濯すれば、洗濯回数を減らし電気代も節約することができます。毎日半量程度で洗濯していた方は、2日に1回の洗濯にすることでOKです。また、大きな衣類を優先して先入れし、小物やネットに入れたものは最後に入れるようにしましょう。洗濯機が回転する時間が短縮され、節約につながりますよ。
短時間コース使用とすすぎ1回洗剤を使う
全自動やドラム式洗濯乾燥機なら、標準コースのほかにお急ぎコースなどの時短コースがあります。電気代を重視するなら、時短できるコースがおすすめです。このときすすぎ1回タイプの洗剤を使えば、なおベストでしょう。よほどひどい汚れのときは別として、普段の洗濯は時短コースで節電・節水できますね。
お風呂の残り湯を活用する
水道料金は地域により雲泥の差がありますが、全自動洗濯機10キロタイプだと1回あたり100Lほど使います。お風呂の残り湯を洗濯機に使うと、水道代も節約することになります。さすがに100L全ては無理でも30~40L程度なら節約できるでしょう。洗濯機に付帯するくみ取りホースで吸い上げても良いし、バケツで数杯入れてもOKです。残り湯が温かい場合は、洗剤の溶け具合も良くなるので、汚れ落ちが良くなることと、水道代・電気代の節約が期待できます。
乾燥機能は最小限、電気料金プランもチェックしよう
ドラム式洗濯乾燥機の乾燥機能は、洗濯時の電気代の10倍以上かかります。ビッグドラムの場合でも約14倍かかるため、節約重視なら乾燥機能は必要最小限の使用が良いでしょう。また、古いタイプの洗濯機を使用している場合、新しいものへの買い替えを検討しましょう。近年の洗濯機は省エネ設計なので、10年前の洗濯機よりも節約できるはずです。
さらに、電気代の安い時間帯に洗濯機を回すことも考えてみましょう。日中よりも夜間の電気代が安いなら、夜間に回すようタイマーを設定しておけばOKです。電気料金プランを確認し、必要に応じて変更することも検討してみましょう。
洗濯機を効率的かつ電気代を安く使おう
近年は省エネ設計の洗濯機がたくさん登場し、節水や節電につながる洗剤も開発されています。洗濯機を効率的かつ節電をして使うには、洗濯量や洗剤選択はもちろんのこと、電気代の節約術を取り入れて、なるべくまとめ洗いすることがおすすめです。
洗濯機はライフスタイルに合うものを選び、定期的にクリーニングすると、長く本来の機能を使うことができます。大まかに10年をひと区切りとしておき、消費電力が小さい洗濯機が登場したときは、思い切って買い替えることも電気代節約につながるでしょう。