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IHクッキングヒーターの1回の調理にかかる電気代はどのくらい?

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IHクッキングヒーターの電気代と節約方法

火を使わない調理器具IHは、電気を熱源として加熱調理できるものです。しかしIHと呼ばれる電磁線を介して、IH専用調理器具を電磁波で振動させる仕組みなので、IHクッキングヒーター自体が発熱するわけではありません。火を使わない安全な調理ができるIHですが、気になる電気代はどのくらいでしょうか?

IHクッキングヒーターの電気代は時間帯で異なる

IHクッキングヒーターは、火を使わないで加熱調理ができ、お湯を沸かすとしてもガスより早く沸くため、安全でスピーディーな調理ができるところが評価されています。ですが、ガスより早くお湯が沸くなんて、電気を大量消費するのではないかと心配になりますよね。IHを導入する際には、ガスでまかなっていたエネルギーを電気に切り替えるため、オール電化向けの料金プランを契約することが多いです。

オール電化向けの料金プランといえば、電気を使用する時間帯で1kWhあたりの電力量料金が変動するプランが主流です。東京電力の「電化上手プラン」なら、夜間と朝晩の時間帯が安い設定のため、調理する時間帯を工夫すれば電気代も安く済ませることができます。

時間帯 1kWh当たりの電力量料金
昼間(夏季(7月~9月)
10時〜17時
38円72銭
朝晩
7時〜10時/17時〜23時
26円01銭
夜間
23時〜翌7時
12円25銭

IHの電気代の計算方法とグラタンを作った場合の電気代比較

電気代はIHクッキングヒーターはもちろん、他の家電で使った電力にもかかります。グラタンを作る場合、IHクッキングヒーターで「具を炒める」「ソースを作る」「オーブンで焼く」という大まかに3つの工程があります。具を炒める時間を5分、ソースを作る時間を15分、オーブンは予熱と焼き時間合わせて20分として計算します。東京電力の電化上手プランを参考にして、朝晩の時間帯でグラタンを作った場合の電気代は次の通りです。IHは3kW、オーブンは1.4kWの消費電力としています。表の電気代の計算を元に計算すると、グラタンは1回あたり約37円で作ることができます。

電力量(Wh)の求め方 消費電力(W)×時間(h)=電力量(Wh)
kWh(キロワットアワー)の変換方法 Wh÷1000=Kwh
電気代の求め方 kWh×1kWhあたりの電力量料金=電気代

・IHで炒める・・・3kWh×(5分÷60)×26.01=6.24円
・IHでソース作り・・・3kWh×(15分÷60)×26.01=19.50円
・オーブンで焼く・・・1.4kW×(20分÷60)×26.01=12.01円
・合計・・・6.24+19.50+12.01=37.75円(約37円)

電化上手プランの昼間の時間帯で同様に作ると約46円となり、約9円の差があることがわかります。1回の調理にかかる電気代の差はわずかでも、1か月で考えた場合数百円もの料金差になります。調理時間をずらせば節約効果が期待できることから、少しの時間でもIHクッキングヒーターを使う時間は電力量単価の安い時間を使いましょう。

ざっくり把握するならシミュレーターが使える

IHクッキングヒーターを導入したいけど、電気代がどれくらいになるのか不安、そんな不安を抱えている方は現状の電気代と比較するためにシミュレーターを使ってみませんか?東京電力の電気家計簿「電気料金計算サービス」なら、大体の使用電力量を入力するだけで1か月の電気料金を計算してくれますよ。

また、料金プランの変更を検討している場合にも便利で、変更したプランの電力量料金単価で大まかな電気代を把握できます。電気料金計算サービスの注目すべきところは、どの料金プランの場合でも細かいところまで解説が付いているところと、計算結果の内訳もわかるところです。

例えば、電化上手の場合なら合計で8つある入力項目のうち、6つの項目に解説が付いています。単なるシミュレーターというよりは、電気に詳しくなれるシミュレーターであり、より詳細な電気代の計算が可能となります。計算結果が実際の請求金額とは異なることがありますが、さまざまな料金プランの電気代を把握するにはとても役立つサービスです。

IHクッキングヒーターの電気代節約法

IHクッキングヒーターは、安全性と省エネができることで人気がありますが、それでも電気代を節約したいときはどうしたら良いでしょうか。オール電化向けの料金プランに加入することはもちろん、その他の方法で電気代を節約できる方法を紹介します。

ライフスタイルに合わせた電気料金プラン選択がカギ

電力自由化に伴い、さまざまな電気の料金プランが登場し、ライフスタイルに合わせた電気の使い方ができるようになりました。電気代を安くしたい場合、ライフスタイルに合わせた料金プランの選択が最も重要で、電気をよく使う時間帯がいつなのかを考えてみましょう。

日中は働いていて朝晩に良く電気を使うなら、朝晩の時間帯の電力量単価が安いプランを探す、といった感じです。ライフスタイルに合わせた電気料金プラン選択は、電気代を左右するカギのようなもので、お住まいに対応する電力会社を比較検討してみると良いでしょう。

安心のSG-CH・IHマーク付きIH専用調理器具を使えばさらにお得

IHクッキングヒーターは、電磁波を発して調理器具を振動させることで熱を出します。そのためフライパンや鍋などの調理器具は、IH専用またはIH対応のものを使わなければなりません。ホームセンターをはじめ、大型ショッピングセンターでも数えきれないほどの商品が販売されていますが、その中でもIHと相性が良い素材は「鉄」や「18-8ステンレス」と言われています。

しかし、鉄なら何でもよいということではなく、調理器具の厚みがある場合は、効率が下がることが分かっています。例えば、18-8ステンレスの場合だと0.8ミリを超える厚さになると熱効率が下がり、0.8ミリ以下になると耐久性に不安があるという一長一短な特徴があります。そのため現状では一概にどの素材が良いとは言い切れないものがあります。

ではどんな調理器具を使えばいいのかというと、SG-CH・IHマークがある調理器具がおすすめです。財団法人製品安全協会が定めた認知基準に適合している製品のみに表示されるマークです。そのため安全性はもちろん、熱効率についても高火力が得られることを証明し、高火力で調理中でもなべ底が変形しにくいなどのメリットがあります。

用途別に調理器具を選んで賢く節約しよう

IHクッキングヒーターを使っている家庭では、ル・クルーゼのようなイメージの厚みのある重たい鍋を多く使用する傾向があります。IHに切り替えると、調理器具が重くなり、値段が高くなる傾向があると良く見聞きしますが、これは用途別に調理器具を購入することによって解釈が若干異なるのです。IH対応の調理器具は厚みがあるほど熱効率が低下する性質があります

そのため厚みのある調理器具は、加熱しやすさを重視するのではなく、保温性を重視した使い方に適しているといえます。鍋を中心として厚みと重さのある製品を見ていくと、無水調理ができるものも豊富にあるほど高性能です。長時間煮込むのではなく、一度沸騰させたら、余熱で調理できる、だから電気代の節約ができるというわけです。

最終的に電気代の節約になるなら、初期費用を多少かけて高い調理器具を購入することも理解できますね。厚みと重さのある鍋類を購入するときは、国内製品にこだわることもおすすめです。鍋のほかフライパンも国内製品なら、保温性・熱効率・耐久性にも優れた製品が豊富に揃っていますよ。

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