冬は暖房費が高くなりやすい季節で、外気温と室内温度の差が大きいほど電気代が高くなります。冬の暖房コストを少しでも節約するために、電気代が安くてコスパ抜群の冬の暖房器具はどれか、比較&調査しました。
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冬の暖房器具の電気代が高い!電気代が安い暖房を比較&調査
エアコンの暖房1時間当たりの電気代を計算
エアコンは、夏のクーラーのイメージが強いですが、冬は暖房が大活躍する家電です。電気代が高いイメージがありますが、実際のところはどうでしょうか。白くまくんRAS-AJ28H を参考に、暖房消費電力880W、電力量単価27円で計算します。エアコンの暖房1時間当たりの電気代は、「880(W)÷1000×1(時間)×27(1kWhの単価)=23.76円」となり、約24円です。1日8時間の使用で192円、1ヵ月では5,760円と寒い時期は高額な傾向です。
ですが、エアコンの消費電力は室内温度と外気温の差により変動するため、実際の電気代はこの限りではありません。年間平均の電気代を示す期間電気代は25,083円、1ヵ月あたり2090円の計算なので、実質はもっと安くなることが考えられます。
人気の暖房は安い?セラミックヒーター1時間当たりの電気代を計算
セラミックヒーターは電気でセラミックを暖めて温風を送り出す暖房で、セラミックファンヒーターと呼ばれることもあります。やや小型の軽量タイプが主流です。アイリスオーヤマJCH-12DD3を参考、電力量単価はエアコンと同じく27円で計算します。セラミックヒーターの消費電力は最大で1200W、弱で700Wです。「1200(W)÷1000×1(時間)×27(1kWhの単価)=32.4円」となり、最大時約32円です。弱では18.9円で約19円と考えて良いでしょう。
項目 | 強運転 1200W |
弱運転 700W |
---|---|---|
1時間あたりの電気代 | 約32円 | 約19円 |
8時間運転の電気代 | 256円 | 152円 |
1日8時間運転で 1ヵ月使用時の電気代 |
7,680円 | 4,560円 |
セラミックヒーターは運転開始直後の消費電力が最も大きく、室内温度が上がってくると弱運転で設定温度を維持します。また、部屋全体を暖めるよりもピンポイントに暖めることが得意な暖房器具です。長時間使い続けるよりは、必要な時だけ2~3時間使うとすると、電気代は計算上よりぐっと安くなることが考えられます。
安全第一の暖房!オイルヒーターの1時間当たりの電気代を計算
オイルヒーターは電気でオイルを暖めて放熱することで部屋を暖める暖房器具です。デロンギ社ユニカルドオイルヒーターRHJ65L0712を基準、電力量単価は27円で計算します。強:1200W、中:700W、弱:500W、それぞれの電気代を計算してみましょう。1時間当たりの電気代は、13.5円~最大約32円です。
項目 | 強:1200W | 中:700W | 弱:500W |
---|---|---|---|
1時間あたりの電気代 | 約32円 | 約19円 | 13.5円 |
8時間運転時の電気代 | 256円 | 152円 | 108円 |
1日8時間運転で 1ヵ月使用時の電気代 |
7,680円 | 4,560円 | 3,240円 |
部屋全体を暖められるエアコンと比較すると、電気代が高めの傾向です。ですが、オイルヒーターは自動で強弱の運転が切り替わるため、電気代は計算上よりも安くなるといえます。1時間あたりで見ていくと、中運転から弱運転で運転する時間が最も電気代が安くなります。
電気代が安い暖房は?省エネ暖房器具ランキング!
1時間当たりの電気代を参考にすると、冬の暖房器具の省エネランキングは、1位 エアコン、2位 オイルヒーター、3位 セラミックヒーターとなります。エアコンは電気代が高そうな印象でも、部屋全体を素早く暖めることができる頼れる存在です。
暖房は電気代が安い暖房器具の方が、部屋が十分暖まるまで使えて良いのですが、外出から帰宅した直後の冷え切った部屋をすぐに暖めたいとき、部屋の空気をきれいな状態のまま暖めたいなど、条件によっては適する暖房器具が異なります。条件別におすすめの暖房器具を紹介します。
パワフル速暖&コスパなら石油ファンヒーター
外出から帰宅した直後、起床時など、すっかり冷え切った部屋をすぐに暖めるには、石油ファンヒーターが最も優れています。石油ファンヒーターは着火するまで数秒と早く、すぐに温風が噴き出すので速暖効果が期待できます。噴き出す温風がほこりを舞い上げることや、燃焼を伴うので換気しなければならないデメリットもありますが、部屋全体を素早くパワフルに暖めます。
また、家庭用の石油ファンヒーターは10,000円前後の製品も多く、冬の暖房器具で電気代の安さはトップクラスです。灯油代がかかりますが、灯油が安い年ならさほどの負担にならずに使えます。速暖効果とコスパで考えるなら石油ファンヒーターがイチオシです。
省スペースで速暖ならセラミックヒーター!おしゃれなデザインも人気
セラミックヒーターは部屋全体よりも、ピンポイントに暖めることが得意です。そのため、洗面所や脱衣所、トイレや廊下、オフィスの自分の足元など、ちょっとした部分を速暖することに長けています。一見すると石油ファンヒーターのように温風が噴き出す暖房器具ですが、電気でセラミックを暖めて熱を発するので、燃焼を伴わない分安全性が高い暖房器具です。
今すぐココだけ暖めたい、そんなときにとても便利です。また、おしゃれなデザインや、加湿機能が付帯するなど多機能なモデルが豊富なので、見た目や機能も良いものが欲しいと言う方におすすめです。
快適空間&空気ならオイルヒーター
オイルヒーターは無風状態で部屋全体を暖めることができます。ほこりを舞い上げることがなく、燃焼も伴わないため空気を汚しません。ただ、速暖性は期待できず、やや穏やかに部屋全体を暖めるので、タイマーなどを上手く使って計画的な使い方が良いようです。オイルヒーターについては、こちらで詳しく紹介しています。
エアコン暖房は暖房温度設定で電気代節約!+暖かチョイ足し術を紹介
エアコン暖房は、どのくらいの設定温度で使っているでしょうか。28度前後の高め設定の方は、暖房温度を下げる工夫をしてみませんか?チョイ足しするだけでより暖かく過ごせる方法も紹介します。
エアコンの暖房温度は20度でOK!自動運転暖房なら電気代も安心
エアコン暖房は、設定温度が1度低くなるだけで約10%の節電効果が見込めます。1度下げても体感温度はそんなに極端に違わないので、28度の方は27度~25度くらいまで下げて体を慣らしてみてください。次にエアコンの使い方は、自動運転を基本として風向は下向きにします。エアコンは頻繁にOFFにしないで、なるべく在宅中はつけっぱなしにするようにしましょう。
自動運転にするとエアコンが自動で設定温度を維持しようとするため、極端な温度変化が起こりにくくなり、消費電力も比較的小さい状態で推移します。在宅中は運転しっぱなしにすることで、部屋全体の温度が下がりにくくなるので、これもトータルで考えたとき節電につながります。
設定温度は20度くらいまで下げても暖かく感じられ、極端に寒い日でなければ十分暖かく過ごすことができます。もっと効率的に節電効果を上げて暖かく過ごしたい方は、暖かす過ごすためのチョイ足し術を実践してみてください。
暖かチョイ足し術-1-暖かい空気を循環!
サーキュレーターや扇風機を使って、室内の暖かい空気を循環させましょう。サーキュレーターや扇風機は上向き運転を行うと、天井付近の暖かい空気が下におりやすくなり体感温度がアップします。エアコンの設定温度を下げても暖かく感じられるので、電気代節約にもつながります。
暖かチョイ足し術-2-断熱シートを貼る
窓に市販の断熱シートを貼る方法です。窓は暖気を外に逃がしやすく、冷気を取り込みやすい性質があります。ガラス1枚の窓なら暖気をより逃がしやすくなるので、断熱シートで暖気を逃がさないようにします。床から30センチくらいまでのところに断熱シートを貼るだけでも、だいぶ暖かさが違いますよ。
暖かチョイ足し術-3-加湿器で湿度をプラス
加湿器で室内を加湿する方法です。室内を加湿すると、寒さが和らぐ効果が期待できます。ウイルスの増殖も予防できるので、湿度をプラスしておきましょう。エアコン暖房は空気が乾燥しやすいので、美容や病気予防にも効果があります。また近年ではアロマオイルを使用できる加湿器も豊富です。くつろげる香りをプラスオンすることで、心まで暖かくなるでしょう。
暖かチョイ足し術-4-体を冷やさないよう1枚多く羽織る
首・手首・足首・腰など血管の多い部位を冷やさない方法です。室内では部屋着で過ごすことも多いですが、そのときに首・手首・足首・腰は冷やさないよう工夫しましょう。手首や足首はなるべく露出させない、首にはタートルネックを着たりタオルを巻くなど、1枚多く覆うだけで暖かく過ごせます。
エアコンの暖房にかかる電気代は使い方も計算に入れよう
エアコン暖房は、部屋が暖まると一旦OFFにするという方もいると思います。OFFすれば電気代が無駄にならずに済み、また寒くなったらエアコン暖房を使えば電気代も余分にかからないと感じます。ですが、エアコンは暖房時も冷房時も設定温度と外気温の差が大きいときが、最も電気代がかかるものです。
例えば、室内の設定温度が25度、外は0度という寒い日は、25度の温度差です。この温度差をエアコンがフル稼働して暖めるので、同じ2時間のエアコン暖房使用時間でも、OFFにする回数や時間が長い方が電気代が高くなってしまいます。エアコン暖房を使うときは、電気代や使い方も計算に入れておき、なるべく自動運転させる方が節電につながります。
コスパ重視の2019おすすめ暖房器具はエアコンと石油ファンヒーター
コスパ重視で見る2019年のおすすめ暖房器具を選ぶなら、今すぐ暖まりたいニーズに応える石油ファンヒーターと、自動運転なら電気代も安定的なエアコン暖房が挙げられます。使い方次第な部分やメンテナンスの必要性はあるものの、寒さに凍える状態から素早く開放してくれる部分ではトップクラスです。
電気代に注目しても、他の暖房よりも安く使うことができます。冬は電気代が夏よりも高くなりやすいですが、極端な高騰を避けたいならエアコンの自動運転と石油ファンヒーターを上手く使うことが最も良い方法です。場合によっては併用し、シーン別に使い分けることも良いでしょう。