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後付け浴室暖房(浴室乾燥機)の電気代はいくら?電気代節約方法と設置費用を紹介

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寒い時期に便利な浴室暖房は、入浴やシャワーの前のヒンヤリした浴室を電気で暖めて、シャワーの湯を止めている時間も快適に過ごせるものです。快適な時間にかかる電気代はどれくらいでしょうか。詳しく見ていきましょう。

後付け浴室暖房の1ヵ月の電気代を調査

浴室の暖房器具は電気代が高い!1日1時間使用で月1,000円以上!

浴室暖房は、浴室乾燥機に付帯する機能で、入浴前の浴室を暖めるものです。一般的な浴室乾燥機には、暖房のほかに涼風・感想・換気などの機能が備えられています。浴室暖房を寒いときは毎日使う場合、その電気代はいくらになるでしょうか。パナソニックのFY-13UG5Vを参考に見ると、暖房の強運転時は一般的なドライヤー(1200W)よりも消費電力が大きくなり、標準乾燥時でも1180Wとほとんどドライヤーと同じくらい消費電力が大きいです。

メーカー
機器品番
標準乾燥 暖房(強) 涼風(強)
パナソニック
FY-13UG5V
1180W 1330W 23W

1kWhあたり27円で暖房(強)の1時間当たりの電気代を計算すると、35.91円で約36円かかります。強暖房を1時間だけ使うならさほど負担になりませんが、1ヵ月間、毎日1時間使用した場合は、1,080円になります。感覚的には、毎日の入浴前に少し浴室を暖めて快適にしたら、電気代が約1,000円上乗せになった印象です。

家族が多い家庭で1日2時間の使用時間なら電気代は倍の2,160円となり、寒い時期限定の浴室暖房の使用だとしても、目に見えて電気代が高くなります。反対に一人暮らし、二人暮らしの場合なら、上乗せ分の電気代が負担に感じることもあるでしょう。

浴室暖房と浴室乾燥機はどう違う?電気代と役割で比較

インターネット上で浴室暖房について調べると、「浴室暖房」のほかに「浴室乾燥」や「浴室乾燥機」も表示されます。具体的に乾燥と暖房の何が違うのかな?と感じることも多いのではないでしょうか。実際にほとんどの商品が「浴室暖房乾燥機」というジャンルに属しており、言い方は「浴室暖房」でも「浴室乾燥」でも間違いではありません。

浴室乾燥機に暖房・涼風・換気の機能がついている、または浴室暖房機にその他の機能が付帯する製品が主流なため、呼び方や製品の名称で、乾燥と暖房のどちらを強調するかの違いと言っても良いでしょう。共通していることは、暖房機能と乾燥機能の消費電力が大きく、1時間あたりの電気代も30円以上と涼風の50倍以上かかってしまうことです。

標準乾燥
1180W
暖房(強)
1330W
涼風(強)
23W
31.86円 35.91円 0.62円

入浴前に浴室を暖めるなら暖房機能を使用し、乾燥機能はなるべく使わないようにするなど、使い方に工夫が必要でしょう。

電気代を節約できる浴室暖房の使い方

浴室暖房機の機能のうち、暖房と乾燥は消費電力が大きいため使い方には工夫が必要です。1日1時間程度は浴室暖房を使用したとしても、そのほかで工夫できる電気代節約術を紹介します。

浴室暖房の電気代を抑えるおすすめ節約術

お風呂場は、建物の構造上リビングを南や東に作ることが多いので、どうしても北側に配置されることが多いです。そのため寒い時期は日が当たりにくく冷えやすくなり、夜の入浴時は暖かいリビングとは裏腹に寒く感じます。温度差の大きい状態での入浴はヒートショックの原因にもなるため、ヒートショック予防のためには浴室や脱衣所を暖めておくことは有効な手段です。

ですが浴室暖房に頼ってばかりでは、電気代が高くなってしまいます。そこで浴室暖房の使用時間が現状の半分程度になることを目標にした節約術を紹介します。毎日ではなくてもできる範囲で実践してみてください。

入浴前に熱いシャワーを床や壁に振りかける

入浴前に少し熱めのシャワーを壁や床に振りかけて、浴室内の温度を少し上げておく方法です。これは水蒸気も上がるので、寒さを和らげる効果が期待できます。衣類を脱ぐ前にシャワーをかけて、脱衣してから入浴することがおすすめです。冷えた床や壁がさっと温まり、水道代やガス代も1~2分なら負担になりません。急いでシャワーを浴びたいときや、朝のシャワーのときにもおすすめの方法です。

浴槽には熱めのお湯を入れて湯気を上げておく

浴槽にお湯を貯めるとき、ある程度貯まったらふたをしめて冷めないようにしますが、あえてふたをしないで湯気を上げておくと、浴室内の温度を上げることができます。お湯を貯めているときから、入浴直前までは換気扇も回さない方が良いでしょう。ただ、長時間湯気を上げたままにしておくと、天井から冷たい水滴が落ちることもあるので、入浴直前にお湯を貯めるときの小技として活用してください。

浴室の床にマットを敷いて断熱

浴室の床は何もしない状態だと冷たく冷えています。浴室の床全面ではなくとも、体を洗うスペースをカバーできるほどのサイズのお風呂マットを敷いて冷気を断熱する方法も有効です。入浴時はマットの上に熱めのシャワーを振りかけると、より一層暖かさを感じられます。また、窓から冷気が入る場合は、断熱シートを窓に貼ることも有効です。

換気を上手く使って浴室暖房より安い電気代で浴室を乾燥させよう

ほとんどの浴室暖房には乾燥機能も付帯しており、入浴後の浴室乾燥にとても便利に使えます。ですが、浴室暖房で最も電気代がかかる機能は、暖房機能と乾燥機能です。そのため乾燥機能はなるべく使わずに、換気を上手く使って浴室乾燥させる方が電気代の節約になります。換気扇を回すこともできますが、天気の良い日は窓を開けた方が無料で乾燥させることができますよ。

窓を開けると季節によっては冷気を取り込むことになるので、窓を開けるのはなるべく日中の暖かい時間帯が良いでしょう。窓をタイミングよく開け閉めして換気することで、浴室乾燥と換気にかかる電気代を節約することができます。

脱衣所と浴室の暖房は置き型でもOK!浴室暖房より電気代節約になる

入浴するときに寒さを感じるのは、脱衣所で服を脱ぐときから始まります。現状浴室暖房がない場合は、移動できる置き型の暖房で代用しましょう。例えば、脱衣所を使うときだけセラミックヒーターを使う、小型の石油ファンヒーターを使うなどの方法なら、短時間の使用で電気代もさほどかからないでしょう。

セラミックヒーターや石油ファンヒーターは、ワンタッチで操作でき、数秒で温風を送り出すため、入浴前後の寒さ対策にも利用できます。セラミックヒーターなら小型のものが多く、燃焼せず完全に電気だけで温風を送りこむので、安全性ならセラミックヒーターがイチオシです。

安い電気代で浴室暖房を使いたいなら料金プランの見直しが必要

浴室暖房を使いたいけれど電気代が高くて負担になるときは、毎日しっかり節約しても追い付かないこともあります。今よりも安い電気代で浴室暖房を使いたいなら、契約している電気料金プランの見直しをしてみてはいかがでしょうか。2016年に電力自由化がスタートして以来、非常に多くの電気料金プランが登場しており、簡単にネット上から料金プランの比較もできるようになりました。

条件に合うプランに切り替えることは、浴室暖房にかかる電気代だけではなく、生活にかかる電気代全般が安くなる可能性を秘めています。電気料金に特化したブラン、ガスやスマホなど他の契約とセット契約で電気代が安くなるプラン、電力使用量が多い方向け・少ない方向けなど、電気料金プラン比較サイトを使ってシミュレーションしてみましょう。

メモ:ワンポイントアドバイス

1ヵ月の電気代が今よりも500円以上安くなることを目安にすると比較しやすくなります。ポイントプログラムが利用できる場合は、還元率やポイント移行先もチェックして比較しましょう!

浴室暖房は浴室の暖房器具としては電気代も設置費用も高め

浴室暖房はヒートショックを予防する意味でもとても魅了的なものです。電気式の浴室暖房は、システムバス設置時またはリフォームで後付けができるので、浴室暖房の設置費用を見ていきましょう。

設置するなら電気代が高くても多機能な浴室暖房がおすすめ

浴室暖房は消費電力がドライヤー並みに大きく、1ヵ月当たりの電気代は1日1時間の使用でも1,000円以上になります。浴室の広さや使用する時間によっては、もっと電気代が高くなることも考えられます。ですが、多少電気代が高くなってもヒートショック予防の目的や、寒さ対策として導入を検討しているなら、多機能な浴室暖房がおすすめです。

暖房と涼風のみのノーリツシンプルホットBDV-3806WNは希望小売価格でも59,000円で、ミストが付いているBDV-M4105WKNSは180,000円です。価格帯は約3倍違いますが、後者は暖房・換気・涼風・乾燥・自動乾燥・エコ換気・ミストサウナ・冷水ミストが利用でき、強・弱の運転が可能です。

寒い時期は浴室暖房として、暑い時期は冷水ミストの利用もできるので、1年中快適に使える浴室暖房です。浴室暖房の設置を検討中なら、多機能のモデルの方が美容と健康にも良いといえます。

後付けの浴室暖房の電気代と工事費用について

後付けで浴室暖房を取り付ける費用は、工事業者にもよりますが商品価格にプラス5~10万円くらいが相場だと言われています。天井に取り付けるタイプなら、取り付け費用50,000円~80,000円、換気扇の撤去と処分費用、天井の工事費用を合わせて20,000円~30,000円とみておくと良いでしょう。

工事業者を探すときは、何社か見積もりを出してもらうなど比較することをお勧めします。費用が安いだけで決めるのではなく、信頼できる業者に依頼するようにしましょう。浴室暖房の電気代は、後付けしたものでも製品の消費電力に応じた電気代がかかります。そのため後付けだから安い・高いということはありません

工事不要の暖房でがんばるより浴室暖房設置の方が安全性が高い

浴室暖房は、工事不要の暖房家電で代用することもできます。ですが浴室暖房はどんどん進化しており、単に浴室を暖めるだけの機能ではなくなってきています。年間を通して使える機能が豊富になってきているので、夏場でもミスト機能を使えば熱中症の予防効果も得られるでしょう。

また、燃焼を伴わない暖房なので、火災のリスクがほとんどありません。工事不要で持ち運んで使える暖房家電も便利ですが、安全面でも浴室暖房の方が優位だといえます。小さなお子さんがいる、高齢の家族がいる家庭では、断然浴室暖房がおすすめです。

浴室暖房は電気代が高い!使い過ぎに注意した使い方をしよう

どうしても電気代が高くなってしまう浴室暖房は、使いすぎに注意して上手く活用することが大きなポイントです。寒い時期だけ使う、必要に応じて使うなど、使い方を工夫することが必要です。寒さがゆるむときは熱めのシャワーを入浴前に振りかけるなど、ちょっとした節約も取り入れていくと、これまでの電気代を安く利用できるようになります。

多機能な浴室暖房が主流になりつつあるので、これから導入を検討している方には、最上位モデルや最も多機能なモデルをおすすめします。寒い時期だけではなく、1年中使うことをベースにして選びましょう。

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