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冬の電気代が高い原因は何?家族構成別の平均電気代と暖房の使い方

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冬の電気代は一人暮らしでも五人以上の大家族でも、冬というだけで高くなりやすいものです。家族構成別の平均的な電気代を確認するとともに、冬の電気代高騰の原因と暖房の上手な使い方をチェックしていきましょう。

家族構成で見る冬の電気代比較!3万越えは高すぎる?

一人暮らしの冬の電気代は高くても6,000円が目安

一人暮らしはほとんどの場合、生活に必要な光熱費や食費など、自分の分だけで良いのであまり生活にはお金がかからないイメージです。ですが、一人暮らしでも電気代が10,000円を超えているとしたらどうでしょうか。5,000円以内ならまあこんなものかと思えても、10,000円を超える電気代は相当高く感じることが多いです。

総務省の家計調査によると、一人暮らし(単身世帯)の電気代の平均は月額5,392円で、34歳以下の世帯だと月額3,171円です。東京電力の平均モデルの電気料金は2017年12月時点で月額6,721円ですが、平均モデルは従量電灯B・30A契約、260kWhでの計算なので若干高めの設定です。

ワンルームで自炊あり、ドライヤーも使用するならアンペア数は20~30A欲しいところです。日中は仕事で留守なら、平均モデルの半分程度の使用電力量になるでしょう。従量電灯B、30A契約、130kWhで計算すると電気代は3,736円です。冬にエアコン使用時間が長くなり、上乗せ1,000~2,000円くらいかかったとしても、一人暮らしの冬の電気代は高くても6,000円くらいまでが目安といえます。

冬の電気代、夫婦なら10,000円以内を目指そう

総務省の家計調査によると、2017年の夫婦の平均電気代は月額9,176円で、この金額は家電の種類や使用頻度、妻が働いているか専業主婦なのかでも変動します。実際の夫婦二人暮らしと比較して、現状の電気代の方が高い場合は節電の工夫が必要です。

冬の電気代だけが高いなら、使用する暖房に問題がありそうです。暖房器具の種類、省エネ製品かどうか、購入してから5年以上経過していないか、使用時間の長さなどをチェックしてみましょう。二人暮らし世帯の契約アンペア数は30A~40A程度あると不便なく過ごせるので、その基本料金も含めて冬の電気代は月額10,000円以内を目指すようにしましょう。

四人家族の平均的な冬の電気代は条件で変動

四人家族の平均的な電気代は、総務省の家計調査によると月額11,239円です。二人暮らし世帯の平均9,176円の2倍近くになるかと思いましたが、そこまで高くない金額です。しかし、この四人家族の平均電気代は、家族構成や家電の状態や使用頻度によって大きく変動します。

中高生が多いなら40A以上の契約必須

四人家族と言われて連想するのは夫婦と子供二人というイメージで、その子供の年齢が中学生以下か、中学生以上かで契約アンペア数が変わると言っても過言ではありません。中学生以上にもなると、ドライヤーやヘアアイロンなどの使用頻度が高くなり、夜間や早朝のシャワー、シャンプー、エアコンをつけっぱなしで寝るなどの電気代がかかる行動が目立つようになります。

こうした成長に伴う変化も考慮すると、中高生が多い四人家族は40A(基本料金1123.20円)以上の契約がおすすめです。部活をしているなら、洗濯機や電子レンジはヘビーローテーションで稼働することが予測されるので、やはり総務省の家計調査の平均額よりも電気代が高くなるでしょう。

家電の新旧でも電気代には差が出る

近年ではさまざまな家電の省エネ化が進み、数年前に比べて電気代がかからない製品が増えています。例えば2010年から2016年で見ると、40型液晶テレビの年間消費電力量は、約半分まで下がってきています。他の家電でも同じように、過去10年の間で30%前後の省エネが実現されています。

年間消費電力量推移 2010年 2013年 2016年
40型液晶テレビ 156kkWh/年 91kWh/年 82kWh/年

家庭内の家電を見渡してみて、購入から5年以上経過している製品・発売から5年以上経過している製品が多い場合、最新家電と比べて20%前後多く電気代を支払っている可能性が出てきます。テレビだけで比較しても過去6年で年間約2,000円の電気代の開きがあるので、冷蔵庫やエアコン、その他の暖房器具なども見ていくと、冬の電気代が膨らむ原因になっているかもしれません。

冬はやっぱりこたつ!でも電気代が高いなら最新省エネモデルに買換え

冬になると登場するこたつは、冬の暖房器具の中でも古き良き日本の象徴でもあり、こたつに入りながらアイスや冷たいみかんを食べることも楽しみの1つです。ですがこたつは本当に冬の間しか使わないので、うっかりしているとだいぶ年数が経過した古いモデルを使っていることも多いです。

こたつの消費電力は山善リビングテーブルこたつ(GIN-1070)を参考にすると、消費電力300W、1時間あたりの電気代は強運転で約4.3円、弱運転で約2.2円です。1日8時間使用しても、電気代は18~35円ほどと非常に安く利用できます。数年前までは600Wの製品が主流だったことから、600Wのこたつを今も使っている家庭では、電気代が最新モデルの約2倍と考えることができます。

600Wのモデルでも1日8時間利用時の電気代はわずかですが、1ヵ月毎日使用した場合をざっくり計算すると1,080~2,100円にもなります。こたつを使っただけで毎月1,080円~の電気代が上乗せされるのはもったいないことです。そのため5年以上前のモデルを使用している方や、旧式の600W以上のこたつを使用している方は、最新の省エネ設計モデルへの買い替えをおすすめします。

冬の電気代が3万越えなら料金プランの見直しが必要

電気代が高くなりやすい冬でも、1ヵ月の電気代が3万を超えてくる場合、家電が古いだけではなく、料金プランが合わないことや漏電などの可能性が考えられます。いくら家族の人数が多くても、一般家庭では高すぎる金額なので、まずは漏電していないか確認してください。

漏電していなければ、現在の電気料金プランの見直しをしてみましょう。電気料金比較サイトでは、お住まいの地域の郵便番号、1ヵ月の電気代(もしくは使用電力量)、家族構成、日中在宅かどうかなど、いくつかの条件を入力するだけで適切なプランを検索できます。基本料金の有無、再生可能エネルギーなど発電方法へのこだわり、使用電力量が少ない方・多い方向けなどさまざまなプランを比較できるので、自分の条件に合うプラン・今の電気代より安くなるプランをチェックしてみましょう。

今よりも安くなるプランのうち、最もメリットが大きいプラン、または契約期間の縛りが無くて違約金や解約金が無いプランなら、途中で他のプランへの乗り換えも気楽にできておすすめです。また、電気単体のプランのほかに、ガス、スマホ、ガソリン、ネット回線などとセット契約できるものもあります。セットプランも含めると膨大な数の電気料金プランがあるので、多くの可能性を考えて比較していきましょう。月額あたり500円以上電気代が安くなることを目安にしてみてください。

冬の電気代はなぜ高い?夏より高い原因を解説

冬になると電気代が高くなる!とインターネット上でも多く見られますが、夏よりも冬の方が電気代が高くなるのはなぜでしょうか。電気代が高騰する原因について、詳しく見ていきましょう。

エアコンの電気代はつけっぱなしでも夏より冬の方が高い

冬の電気代が高くなる原因として、温度差が夏よりも冬の方が大きくなることが挙げられます。エアコンを例にして考えると、外気温が30度の日に室内を設定温度25度の冷房で冷やした場合、温度差は5度です。エアコンは5度の温度差を縮めるよう冷房で冷やします。1度下げるのにフルパワーで1分運転するとしたら、5分かかるイメージです。

冬はどうでしょうか。外気温は寒い日で0度、室内温度は22度の設定で暖房を使う場合、温度差は22度になります。エアコンが暖めなくてはならない温度差は夏の約4倍になり、1度上げるのにフルパワーで1分運転するとしたら、22分かかるイメージです。エアコンの温風が噴き出す音でも強弱の違いが判ると思いますが、フルパワーで稼働すると消費電力がMaxまで大きくなり、その分電気代が多くかかるというわけです。

電気代節約のためにエアコン暖房をつけっぱなしで運転しても電気代が夏よりも高くなってしまうのは、外気温の差が夏よりも大きく、冷え込むほど室内が暖まるのに時間やパワーが必要だからです。そのため冬はエアコンだけの暖房だと電気代が高くなるといえます。

メモ:ワンポイントアドバイス

速暖性の高い暖房器具を先に使うなど、暖房器具を併用すると効率的に部屋を暖めることができます。

冬の暖房にかかる電気代を比較!上手に使って節約しよう

冬によく使う代表的な暖房器具の、こたつ・石油ファンヒーター・エアコンについて、1時間あたりの電気代をまとめました。こたつが最も電気代が安く、石油ファンヒーターが最も高いですが、実際に使用するときのことを考えると電気代だけで判断することは難しいといえます。

項目 山善 家具調こたつ
WG-803H
トヨトミ
石油ファンヒーター
LC-SL36H
三菱 ルームエアコン
MSZ-ZW2519
1時間当たりの電気代 強:約4.3円
弱:約2.2円
強:約97.2円
弱:約27.5円
2.8円〜39.9円

例えば、今すぐに暖まりたい、ゆっくりくつろいでいるときに暖まりたい、などのように実際に暖房を使用するシーンを考えてみてください。今すぐに暖まりたいときは多少電気代が高くても石油ファンヒーター、部屋全体が暖まってくつろぎたいときはこたつ、部屋を一定温度に保つならエアコンと使い方が異なることがわかります。

冬でも安定的に安い電気代でエアコンを使うコツ

エアコンは、室内温度が一度設定温度に達すると、こたつの弱運転に近いほど電気代がかからなくなります。そのため、冬でも安定的に安い電気代でエアコンを使うなら、ある程度部屋を暖めてから弱運転の状態でエアコンを使うことがおすすめです。始めは石油ファンヒーターなどのパワフルな暖房を使って暖めて、途中からエアコンに切り替える方が初めからエアコンを使うよりも電気代を節約できます。

オール電化でも冬の電気代が高いときは電気の使い方を反省

オール電化で電気を利用している方は、通常、オール電化に適した電気料金プランを契約します。夜間に電気料金単価が最も安く、昼間は通常よりも少し高いというプランです。オール電化向けの電気料金プランを契約している場合、特に日中に電気を使わなければ、電気代が極端に高騰することはあまりありません。

ですが冬の電気代だけが普段よりも高くなる場合は、ライフスタイルに変化がないか振り返ってみてください。冬休みや連休、お正月休みなどが重なると、日中にシャワーを浴びたり、朝にお風呂に入ることはないでしょうか。こうしたライフスタイルのちょっとした変化が、オール電化住宅の冬の電気代が高騰する原因なのです。

オール電化向けの電気料金プランは、夜間に安くて昼間は通常よりも高い料金設定なので、昼間に必要以上の電気を使うことや、お湯を沸かすことがあれば、電気代が3万円近くまで跳ね上がることもあるので注意が必要です。

冬の電気代は節約しにくい!でも工夫次第で電気代高騰を回避できる

冬は夏に比べて電気代を節約しにくい時期です。暖房器具の構造上、設定温度に達するまで早く暖めようとするので、その分の電気代が高くなることはある程度仕方がないことだからです。

ですが、断熱シートの使用や、暖房器具の併用、普段から1枚多く上着を羽織るようにするなど、工夫次第で極端な電気代の高騰は抑えることができます。5年以上前の暖房器具を使っているなら、思い切って買い替えることも良い方法です。冬の暖房器具の省エネは年々進んでいるので、定期的に買い替えることがおすすめです。

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